「待機児童」とは、認可保育所への入所要件を満たし、申し込みがされているが、施設の不足や保育希望時間の調整がつかないなどの理由によって、入所できないでいる児童のこと。

特に都市部では、「待機児童」は深刻な問題になっています。それなのに、いつになっても解消されないのはどうしてなのでしょうか。

 

 保育所の定員を7万人増!

厚労省の発表によれば、来年度は保育所の定員を7万人増やし、待機児童の解消を目指すとのこと。厚生労働省で昨年度に発表された待機児童数は、平成23年4月:25,556人、同年10月:46,620人とのことですから、昨年10月の待機児童数からみると、定員数を7万人増やしたら待機児童はいなくなりそうですよね。ところが、実際にはそう簡単ではありません。

 

潜在的な待機児童数の数字が、厚労省の数字に反映されていない!

待機児童数をカウントする際に、国が定める待機児童の定義というものがあるのですが、その定義では、既に非認可保育所や認証保育所などに通いつつ認可保育所に申し込みをしている児童は、待機児童に含まれていません。既に預けているから待機児童ではないといったカウントになってしまっているのです。

また、認可保育所にはきっと入れないから…と申し込み自体をしていない人たちも待機児童にカウントされるべきなのですが、当然ながらそのような児童は申請がなされていないために反映することができず、待機児童数にみなされてはいないのです。

このように厚労省の数字と現実との差が生じてしまっているため、常に実際の待機児童数は発表される人数よりもはるかに多いのが現実。この状況では、待機児童が解消されることはまだまだ難しいと考えられます。

 

年々働きながら子育てをする女性が増え、保育所に預けられる子どもの数は増えています。待機児童の問題に積極的に取り組む地方自治体も増えており、横浜市など効果をあげている例もあります。しかし、そのような自治体でもゼロになることは無く、少なくなっているだけなのです。

このような事実から、『待機児童受け入れ7万人拡大』と厚労省が発表したとはいえ、認可保育所に入れないことも想定しつつ、認可保育所以外の保育サービスの情報収集もしておくことが大切です。待機児童の解消までは、もう少し時間がかかりそうですね。

【参考】

厚生労働省保育所入所待機児童数(平成23年10月)

待機児童受け入れ7万人拡大 厚労省(MSN産経ニュース)