いつもどこかで「彼氏に嫌われてしまうんじゃないかしら…」「職場の同僚にあまり良く思われていないんじゃないかな…」という不安を抱えている方、その原因はあなたの性格にあるのではなく、心の底に蓄積されてきた「甘えの欲求」にあるのかもしれません。

加藤諦三氏の著書『自分に気づく心理学(愛蔵版)』によると、これまでじわじわと抑圧してきた自分の欲求が、恋愛・人間関係のトラブルとして現れてくるそうです。特に幼少期、子どもがわがままに甘える行動をとるというのは成長過程において必要不可欠なこと。この時期に素直な気持ちを封印し、周囲に気に入られるように行動しようという軸で物事をとらえるようになった人は、大人になってから“生きにくさ”を強く感じるようになる可能性があるといいます。

 

■周囲の期待に応えようとしてきた幼少期に原因が!?

小さい頃、いわゆる「いい子」になろうとして自分の欲求や甘えを抑圧して、両親や周囲の大人の期待に応えようと努めてきた――。

このような人は、大人になった今でも、「周りの人が自分に期待している、もっといい人にならなければ」という想いのもとに行動してしまう傾向にあります。でも、実は自分が思っているほど他人は自分に期待していなかったりします。自分の基準で動けば、それでいいのです。

 

■「受け入れてもらえなかった」こと自体に気づけない人が多い!?

とはいえ、自分の欲求・甘えを抑圧してきたこと、周囲の大人にありのままの自分を受け入れてもらえなかったことに気づけない人が多いようです。幼少期から、ごく自然に発生した欲求を抑圧せざるを得なくなった原因の人(親や兄弟など)に対して忠誠心を強く持っており、本当は彼らの影響で今苦しんでいるのに、そんな彼らを憎むどころか今も自分の行動の基準に置いていることが多々あります。

自分の基準で行動できないから、なんとなく人生に違和感を感じたり、人間関係に支障が出たりするのですね。

 

■生真面目な人は愛されない!?

『自分に気づく心理学』の中に、こんな文章があります。

「甘えることのできなかった子は、そのまま生真面目な大人になっていくことが多い。生真面目にしている限り、周囲の好意が期待できるからである。生真面目な大人は、甘えたくても甘えを表現できないで、いつも他人に対して気がねしていることが多い。」

対人関係で安心感を得ることができない。それは他人の評価に依存しているからです。でも、だからといって、自分の甘えを表現してしまうと相手に嫌われてしまうという想いが心の底にある。そのため甘えることができず、「欲求はよくないこと」として抑圧してしまう。このようなことを繰り返してしまうことで、恋愛や人間関係がうまくいかなくなってしまうのです。

 

いかがでしょうか?思い当たる節はありましたか?

これらのことを踏まえ、後編では恋愛・人間関係トラブルの改善方法についてご紹介します。

 

【参考】

加藤諦三(2011年)『自分に気づく心理学(愛蔵版)』PHP研究所