昔から「冷えは万病のもと」というように、冷えが体に良くないことは周知の事実。妊娠を望む女性にとっても、下腹部の冷え=子宮の冷えは大敵です。「手足がとても冷たい」「着込んでいるはずなのに寒い」といった症状に悩む女性はとても多く、冷え性改善に取り組む人も多いはず。とはいえ、厳密には“冷え性”という病名はなく、検査しても特別な異常がない限り、西洋医学では具体的な治療法はありません。

 

■そもそも冷えってなに?

さきほど挙げたような、寒がりや手足が冷えている状態を「冷え」と答えてしまいそうですが、実はこれだと70点の回答です。正しくは、「上半身と下半身の温度の差」をいいます。

たとえばこんな症状はないですか?「寒いので着込むと頭がぼーっとしてのぼせる反面、足元はいつまでたっても温まらない」。そう、これこそが冷えなんです!上半身の体温はだいたい36度ちょっとなのに対して、下半身の体温はなんと31度程度しかない。5度前後の差が生じているのですね。そのため冷え性とは無縁だと思っている人でも意外と体は冷えているなんていうことも多いのです。

 

■とにかく下半身を温めよう

上半身と下半身の温度差=冷えとわかったからには、冷えを改善する方法としてもっとも取り組みたいのが下半身の保温。すでにご承知の方も多いかもしれませんが、下半身の冷え対策として有効なのが「靴下の重ね履き」と「半身浴」です。筆者ももちろん実践していますが、靴下は絹と綿のものを重ね履きするのがもっとも効果がありますよ。保温性の面から5本指ソックスをおすすめします。半身浴は、37度くらいのぬるめのお湯に30分以上ゆったりと浸かりましょう。みぞおちくらいのお湯にリラックスしながら浸かるのが最も効果的です。

 

■  こころが冷えていませんか?

さて、ここからが今回一番大事なポイント。「冷えとり健康法」で大切にしたいのは、実はからだとこころのバランスなんです。冷えというとどうしても体のメンテナンスに意識がいきがちですが、体だけのアプローチでは不十分。こころの冷えについて、最後に考えてみましょう。

よく「病は気から」といいますが、この言葉のとおり、「気」つまりこころを平穏に保つことがなによりです。どうしてもストレスをためてしまいがちな日常生活ですが、イライラやモヤモヤを溜め込みすぎると自律神経が乱れたり、ホルモンバランスが崩れる原因に。女性ホルモンは体と心両方に影響力をもっているので生理不順や黄体機能を狂わす可能性もでてきます。自分ならではのストレス発散法を用意したり、「どうしても今日は無理」というときは思い切ってお休みするなど、こころとの対話に気をつけて日常生活を送ってくださいね。

【参考】

進藤義晴(2000)『新版-万病を治す冷えとり健康法』農山漁村文化協会

川嶋朗(2007)『心もからだも「冷え」が万病のもと』集英社