アベノミクス、3本目の矢である成長戦略。女性役員登用を含めた女性活用が大きな注目を集め、私たち女性のステップアップが求められています。私のコラムではこれから、「求められる人材となるには」をテーマに、幾つかのポイントを取り上げていきたいと思います。

1回目は専門分野(強み)の持ち方について考えてみましょう。

 

■I型、T型人間とπ型(パイ型)人間

大前研一著「ドットコム仕事術」などによると、専門分野の持ち方には大きく分けて次の3つがあると言われています。

  • I型:ひとつの分野を掘り下げ、専門知識を持つ専門家
  • T型:ひとつの専門分野に加えて幅広い知識を持つ(Tの横の部分)
  • π型:専門分野をふたつ持つ

あなたは、今、どのタイプ? そして、目指しているのはどの方向でしょうか?

 

■求められる専門家として…

専門性を深堀りするだけのI型でなく、専門分野を軸にして知識や技術に広がりを持たせるT型がこれからは求められると言われたのは、ずいぶん前のことでした。
現在、技術イノベーションは学際分野に多く存在し、ふたつの専門分野を持ち、それを融合させることが新しい技術開発にも有効だと考えらます。T型にとどまらず、さらなる進化形であるπ型人材を目指して、専門に磨きをかけたいものです。

 

■相反専門・π型人間の希少価値

もうひとつ、専門分野の考え方を広げて、「強み」と考えてみましょう。一般の人がなかなか持てない、相反するような強みをふたつ持つことが、「希少価値」に繋がると、小笹芳央氏は「自己発見の瞬間―成功の扉をひらく27章」に書いています。

たとえば、「コミュニケーション能力に優れるIT技術者」「行動力あふれる分析技術者」など。ちょっと周りを見回してもあまり見かけないですよね。これを、相反専門・π型人間と、私は名づけています。

 

ニーズにマッチした希少価値を持つ人材は引く手あまた。社内だけでなく、社外にも通用する自分の存在価値。女性ならではのしなやかさと共に、希少価値を持った人材として、キャリアアップを目指しましょう。そのための計画的・戦略的な自己育成に迷ったら、第三者の助言も有効です。

ぜひ、あなたらしい希少価値、見つけてほしいと願っています。

[執筆:永合 由美子(理系キャリア・コーチ)]

 

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【参考】

大前研一(2003)『ドットコム仕事術』小学館
小笹芳央(1997)『自己発見の瞬間―成功の扉をひらく27章』日本能率協会マネジメントセンター