横浜市の待機児童が3年でゼロになったということで、ニュース等で大きく取り上げられています。短期間での取り組みは素晴らしいです。しかし、本当の意味での”待機児童ゼロ”なのか、課題は? 他の自治体も真似すればゼロになるのか? とても気になるところです。

 

■ 待機児童のカウントはどうなの?

待機児童のカウントについては、潜在的な待機児童数が含まれていないようです。潜在的な待機児童というのは、認証保育所や保育室などに入所していて、認可を希望している場合のこと。この場合は、既に保育施設に預けているということになるため、待機児童とはならないのです。

また、横浜市では、保育施設に預けられずに、母親が育休を延長して面倒を見ている場合や、職探しをしている人も待機児童にはカウントされていません。潜在的な待機児童数を含めると、ゼロではないようです。

 

■ 保育の質は大丈夫?

保育の質についてはどうでしょうか? 施設は基準があるため、ほぼ一定に保たれていると考えられます。そうなると一番の課題は保育士不足。特に首都圏では、保育士不足に悩んでいます。

横浜市の場合は、市が元保育士の復職に対して支援したり、ハローワークと共催をしたり、地方の就職説明会に参加したりと、保育士の確保に努めている様です。

しかし、新しい保育所は人間関係も新しくなるため、先生方のコミュニケーションがちゃんと取れているのかも気になります。また、新卒の先生が多いと質は大丈夫なのか と心配になってしまうことも。質という部分では、これからの課題かと思います。

 

■ 横浜の真似で待機児童はゼロになる?

林市長がなぜこんなに早く対応したのか。なぜ待機児童をなくすことの必要性を重視したのか。この部分を、各自治体の長がしっかりと理解し、対応できれば横浜市の真似をして待機児童がゼロになると思います。

逆にいうと、その部分の理解が足りないと、どんなに真似した取り組みをしてみても、上手くいかないのではないかと思います。

残念ながら、横浜市も潜在的な待機児童が含まれておりません。待機児童ゼロというのは潜在的な待機児童を含めてゼロにすることが、本当の”待機児童ゼロ”なのではないでしょうか?

林市長には全国に先駆けて、本当の意味での待機児童ゼロに向けての取り組みも期待したいと思います。

[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー)]

 

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