キャリアについて考え、中長期的なデザインをすることはとても大切。
でも、毎日「自分のやりたいことは何だろう?」と考えていては疲れてしまいます。そこで、今回は敢えてキャリアデザインしない考え方についてお伝えします。

 

■ 敢えて状況に流される時期も必要

実は、キャリアの考え方には、敢えて状況に流される「キャリア・ドリフト」という発想があります。ドリフトは漂流するの意。日常起きる出来事。出会いを柔軟に受け止めてみることもキャリアの一部と考えます。日本のキャリア研究の第一人者として著名な、金井壽宏氏(神戸大学大学院経営学研究科教授)のキャリア論では、人生はキャリア・デザインとキャリア・ドリフトの繰り返しであると主張されています。

 

■ キャリアは人生の節目で考える

人生の節目というと、学生から社会人になるタイミングがキャリアを考える最初の大きな節目だと思います。しかし、その後は人それぞれ、環境や生活面の変化に伴い「節目」を迎える時期は異なります。自分の気持ちの中から今の仕事や環境に疑問を感じることで生じる節目、また結婚や出産、介護などを機に転職・休職を考えるというライフイベントから生じる節目。皆さんの人生に何年かおきにやってくるこのような節目の時に、じっくり様々な選択肢を比較して自分で決断をすることが重要だとと金井先生は説いています。

 

■ 女性はやっぱり結婚と出産が節目

女性は、どうしても結婚や出産といったライフイベントにキャリアが影響されます。結果的にあまり変化が無くても、ライフイベントを迎える時に、将来について真剣に考え、キャリアデザインをし直すと思います。この重要な人生の節目でじっくりキャリアを考えることで自分らしい決断ができ、人間的にも成長します。それは、結婚や出産を「しない選択」をした時も同様。人生の節目は成長のチャンスととらえ、おおいに悩みましょう。そして、節目でない時は、少し気楽にドリフトしながら流れに身を任せるのも一つの手です。

 

■ 何年先まで考えればいいの?

ファイナンシャルプランニングで使用するライフイベント表は必ず定年後まで含めた一生を計画しますが、キャリアのことは20年も30年も先まで、計画することは不可能に近いと思います。しかし、こうなりたい! というビジョンや夢をまず設定し、少しずつ山をのぼるように経験やスキルを積むイメージを持たないとずっと漂流し続けることに。キャリアはお金を貯めるのと違い目には見えにくいものですが、自分の成長を確認するためにも、年に1回くらいじっくり自分と向き合う時間を持つと良いのではないでしょうか。