■ 時代は女性管理職を求めている!

今年5月に政府が「上場企業の女性管理職数を公表」の方針を示してから、新聞紙上でも大手企業の女性管理職比率目標の報道が相次いでいます。ところが実際には、今年6月に発表された2013年版「男女共同参画白書」によると、日本の民間企業などで管理職に就いている女性の割合は11.1%にとどまっており、政府の掲げる目標である”2020年までに30%”という目標にはほど遠い状態。欧米(米国43.0%、フランス38.7%)はもちろんのこと、ほかのアジア諸国(マレーシア25.0%、シンガポール34.3%)を大幅に下回っているのです。

 

■ 昇進時期とライフイベントの時期がコンフリクト!

最近、ワーキングマザーの間で話題を呼んでいるコミックエッセイ「働きママン」シリーズ。この中で、建築資材会社営業部で勤務する主人公が、第二子を妊娠した報告を上司にしたと同時に昇格を言い渡され、上司ともども慌てふためくというシーンがあります。女性の30代は、プライベートでは結婚・出産・子育てが集中し、仕事でも昇進に適した時期を迎えてしまうという、まさにコンフリクト(衝突、葛藤)を起こします! 相反する立場を同時に満たすことを要求され、対立する選択肢のどちらを選んでも、他方から非難される状態となってしまうのです。

 

■ 管理職一歩手前が理想?

そんな苦しい状態になることを回避して、いい感じで働くには、そこそこ出世しつつも管理職にはならないと考える女性が多いようです。実際、私がいろんな企業でお話を聞いていると、将来どこまで昇進したいか? という意識調査を行うと、管理職一歩手前の係長やリーダー職のような職務が一番人気となるそうです。適度な専門性を持ちつつそれなりの給与で、部下や部門の成績への責任は負わないという、ある意味一番おいしいポジション。なんと女性が働く環境が整っているイメージの強い公務員の世界でも、管理職への昇進を拒否する現状があるというから驚きです。

 

■管理職になることでメリットはあるのか

しかし、せっかく経験や実績を買われ、管理職に任命されたらそれを拒否するのももったいない話。では、管理職になることはどんなメリットがあるのでしょうか?

  • 将来のキャリアを確実なものにする第一歩
  • 収入のアップ
  • 時間、仕事内容の裁量権を手に入れる
  • 大きなやりがい、自己実現によるモチベーションアップ
  • 自分の人間的成長

ざっと挙げてみるとこのようなメリットが考えられます。価値観によってはこのようなことは自分のキャリアの目標ではないしメリットに感じない! という方も女性には多いでしょう。でも、若いうちは管理職一歩手前が良く思えても、40代以降もずっと……と考えると、成長実感の得られないマンネリ状態に陥るかもしれませんよ!

後編では柔軟な考え方で管理職に対するイメージを前向きに変えていただくポイントをご紹介します!

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー) ]

 

【参考】

おぐらなおみ(2011)「働きママン2年生~2人めまでもがやってきた!」メディアファクトリー