厚生労働省から今月発表された最新データによれば、女性の育休取得率は、平成24年度実績では83.6%となり、8割以上の取得がここ5年間続いています(※)。育休取得後に職場復帰しなかった人は例年1割ほどいるものの、育休をとった後に復帰するのは当たり前となりつつある今、働く女性にとってはその後のキャリアの方向が課題となっています!

 

■ 産前の職場は安全

筆者がキャリア支援の仕事で関わる企業でも、原則的には産休明けには元の部署に復帰するというルールがほとんどです。セミナーやキャリアカウンセリング等で女性側からお話をうかがっていても、感覚的には8割くらいの方が元の部署に戻っていると思います。なぜなら、育児休業をとった女性は「育児介護休業法」でその立場が守られており、企業には育児休業取得後における就業が円滑に行われるようにするため、配置その他の雇用管理等に関し、必要な措置を講ずるように努力義務を課されているのです。復帰時に配置転換を行わざるを得ない場合は、本人へ十分な説明をすることが求められます。働く女性側にすれば、その後のキャリアに迷いはあったとしても、産休前の職場に戻るのがまず安全と言えます。

 

■ 転職はできる?

ところが、転職となると話は別です。筆者はかつて転職をあっせんする人材紹介会社に勤務していましたが、育休から復帰時点での転職はまず難しいのが実情。書類選考が通ったとしても、面接では必ずといっていいほど、「子どもが病気になった場合にどうするのか」「残業はできるのか」といった厳しい質問が出るため、なかなか信頼は得られません。それでもキャリアが認められて転職がうまくいくのは、仕事復帰して1~2年の実績を作っているケース。元の職場である程度うまくいっているのであれば、採用側もパフォーマンスが期待できるイメージがわくのです。ワーキングマザーの多い会社であればチャンスはあります。

 

■ フルタイムサラリーウーマンの卒業

最近「ワーキングマザーの理想のスタイル」と私の周辺で話題になるのは、保育園に預けられる間は産前のフルタイムの仕事を続けて貯金し、その後はフリーランスもしくは起業を目指すというもの。小学校になると、保育園時代よりも子どもと過ごす時間が重要! という認識が働くママの間に広がっており、よりスケジュールをコントロールしやすい働き方の実現を目指したくなるのです。この働き方を選ぶには、子どもが保育園時代までに、独立・起業できるだけの専門性や資格の取得がポイントとなります。

 

■ 結局はどう生きたいか

ワーキングマザーの働き方は、どうしても収入や時間や様々な条件といった現実的な側面から決めてしまいがちですが、本来は「どう生きたいか」から考えたいもの。そうしないと、会社のせい、子どものせい、環境のせい……、と自分で選択しておきながら長い間に不満がたまります。東日本大震災を機に家族の在り方を見直して、フルタイムの会社勤務を辞めてフリーになった方が私の身近にも複数いますが、皆思い切った選択に満足しています。あなたも本当に大事にしたいものは何かを見極め働き方を選択していきましょう。

[執筆:藤崎 葉子 (キャリア アドバイザー)]

 

【参考】

※厚生労働省「雇用均等基本調査」(2012年度)