厚生労働省が7月25日発表した調査によれば、2012年の日本人女性の平均寿命は86.41歳で、2年ぶりに世界一に返り咲きました(※1)。
男性は79.94歳で過去最高を記録。長寿を極めるこの国で、長い人生をどうタイムマネジメントするか考えてみましょう。

 

■ 長生きはリスク?

本来、長生きをすることはとてもおめでたいこと。しかし、長生きによって病気やケガのリスクと介護のリスクが高まります。皮肉なことに医療技術の進化によって、より高度な治療が可能となり、介護が長期化する傾向にあるのです。このような治療や介護の長期化は、経済的な負担も大きくなることから、ファイナンシャルプランニングの世界では、「長生きリスク」と呼ばれます。老後の生活において「子どもに負担をかけたくない」もしくは「子どもを持たない可能性が高い」のであれば、なおさら経済的に自立できるように、長生きのリスクに備えておくことは大切な老後準備です!

 

■ 老後にかかるお金

では、どれくらいのお金を準備すればいいのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの試算によれば、60歳で退職、85歳で寿命。毎月25万円で生活、年金と退職金が4500万円の場合、老後までに貯めるべき目標額は4000万円(※2)。女性が一人で老後を迎えようとしたらこの程度あれば安心とのことですが、たとえ結婚して夫や子どもがいたとしても、経済的に頼れるかは未知数かもしれません。女性が60歳まで働くキャリアプランを持つこと自体、簡単なことではないと思いますが、悠々自適な老後生活のためには長く働く覚悟も必要です!

 

■ 人生のタイムマネジメント

もちろんお金のためだけに働くわけではないけれど、最低限の経済力がないと自分らしく生きることもままなりません。そこで、私の女性向け研修では人生全体のタイムマネジメントを考えていただきます。特に20代、30代の各10年でどんなキャリアを身につけ、ライフイベントをどうするのかビジョンを持って時間を使うのかは重要です。そこでの仕込みが40代、50代へつながるのです!例えば、この3年は仕事をトップギアでやり、次の3年は子育てに比重を置くなど2~3年ごとにテーマ設定をすると目標がはっきりしてオススメです。

 

■ 最も大切なことを大切にする

人生にビジョンを持つといっても、仕事、結婚、出産…と何を優先したらいいのかわからなくなる気持ちもよくわかります。そんな時は、このルールを使ってみてください。ビジネス書として有名な「7つの習慣」の中に、「第三の習慣(重要事項を優先する)」というルールがあります(※3)。これは英語のほうがしっくりくるのですが、“First Things First”つまり自分にとって最優先したいことを本当に優先するということ。仕事も結婚も子育ても大事ですが自分の“First Things”をまず決めることが重要です。長い女性の寿命を謳歌したいものですね。

[執筆:藤崎 葉子 (キャリア アドバイザー)]

 

【参考】

※1. 厚生労働省 『H24年簡易生命表の概況』
※2. 山本節子(2007)『女ひとりお金に困らない生き方―ひとりだからこそ、お金を味方にする!』主婦の友社
※3. スティーブン・R.コヴィー(2000)『7つの習慣 最優先事項―「人生の選択」と時間の原則』キングベアー出版