転職を希望する女性のキャリア支援に携わっている関係で、20代後半~30代前半のシングル女性とお話する機会が増えました。その中で筆者は、同世代の女性がいかに真剣に将来のことを考えているか知ることとなりました。転職のタイミングと結婚・出産のバランス、お金のこと、住まいのこと…。中でも驚いたのは、ほとんどの方が「結婚しても働き続けたい」「子どもを持っても働き続けたいので、育児と両立やすい会社に転職したい」という希望を持っていることです。

今やアラサーシングル女性の転職には、“結婚(と両立)できる転職”、“産める転職”といったキーワードが重要視されているようです。

 

■ 8割の女性が「これからもずっと働き続けたい」

人材総合サービス会社エン・ジャパンの「女性のキャリア意識調査レポート2013 (※)」によれば、 10代~60代まで15,000人にアンケートをとった結果、全体の8割の女性が「これからもずっと働き続けたい」と回答。理由の半数は、「経済的な自立の道を持っておきたい」、「家計的にも働ける間は働いておきたい」、「社会とのつながりを感じたい」といった内容で、未婚・既婚問わず継続就業の意向がうかがえます。

 

■ 3年先を見据えて転職したい会社

「いずれ結婚して、子どもを産みたい」と考えているアラサー女性の転職活動では、結婚生活や育児との両立のしやすさ以外にも、会社を選ぶ上で大事にしたい様々なキーワードが見受けられます。

  •  産休育休取得例の豊富さ (同年代の女性や、産休育休を経験した女性の割合はどうか)
  •  女性の管理職登用率 (出産経験のある人でも、努力次第でキャリアアップが可能か)
  •  残業のボリューム (ある程度、個人で裁量をもてる職場か)

また意外なところでは、最近ニュースでよく耳にする“卵子の老化”に関連し、「妊活(不妊治療)をすることになっても、両立できそうか」という声も少数ながらあるのです。

 

■ 大切にしたい、Give & Takeの精神

転職活動に限らず、社会の中で生きていく上で大切なのがGive & Take(持ちつ持たれつ)の精神です。特に転職活動では「与えるが先、もらうが後」を肝に銘じておきたいところ。

福利厚生や職場環境の良さなどの条件面に注目するのは大切ですが、そればかりに注目しすぎる転職活動は前途多難です。そもそも、こうした意図は企業側にすぐ気づかれてしまうもの。どんなに内心で福利厚生に注目しているにしても、まず先方に伝えたいのは「自分はどんな仕事で会社に貢献できるのか」。20代後半~30代は社会人経験が豊富な中堅的人材。会社は責任のあるポジションや大きな仕事で活躍してほしいと願って採用活動をしています。

ある程度キャリアを積んできたアラサー女性だからこそ、培ってきた経験や強みはきちんとアピールし、ライフイベントを含めた自分のキャリアビジョンを語れるといいですね!

[執筆: 渡辺 さちこ(「妊きゃりプロジェクト」主宰)]

 

【参考】

※ エン・ジャパン株式会社 「女性のキャリア意識調査レポート2013 ― 10代~60代まで15000人が回答」(2013年7月24日発表)