夏が終わると例年、転職相談が増えるように感じます。「このままでいいのかな」と、漠然と考える季節なのでしょうか。転職活動で多くの方が頭を悩ませることは、退職理由をどのように伝えるかということ。この点について納得できてから転職活動を始めても、遅くはないでしょう。

 

■ 退職理由を伝えるなら、本音か建て前か?!

人材サービスのエン・ジャパンの調査(※1)によれば、退職の際に、会社に本当の退職理由(本音)を伝えた人の割合は55%。約半数の人が本音と建前を使い分けている事実に、驚いた方もいるのでは。

本音を伝えなかった理由は、「円満退社したかったから」が最も多い34%。立つ鳥跡を濁さず、と昔から言いますしね。ちなみに、会社に伝えた退職理由で最も多かったものは「家庭の事情」で32%。家庭の事情はプライベートなことなので、企業としては建前と察していても踏み込みづらいのだとか。ところで、本音の理由はなんでしょうか。

 

■ 本音の理由は、人間関係!

前述の調査によれば、本当の理由は「人間関係」が最も多く26%。これはもう、以前から多い理由で、企業側も察しています。とはいえ、この本音を伝えてしまっては社会人として失格です。

転職の面接では、「前の職場と同じように、ウチでも上手くいかないんじゃ困る」との応募先の企業の観察に対して、「上手くやれます、ご安心ください」と伝える必要があるのです。さて、あなたは、どのような安心材料を応募先の企業に伝えますか? 小手先だけでは通用しないかもしれません。企業側も真剣なのですから。

 

キャリアコンサルタント観点でのアドバイスとしては、あなたに退職を決意させるほどの人間関係については、気持ちをきちんと整理しておくことをお勧めします。恨みがましくならないように、責任逃れにならないように。たとえ、あなたが「そんなこと思っていない」としても、第三者にはそのように聞こえてしまうこともあるのです。じっくりと考え、スッキリした気持ちで転職活動に踏み出せますように!

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]

 

【参考】

エン・ジャパン 『「退職理由、タテマエは「家庭の事情」。ホンネは「人間関係」。』(2013年8月7日)