現在、日本人女性の15人に1人が患うという乳がん(※1)。早期に発見すれば治癒率が高いにも関わらず、日本人の乳がん検診受診率は決して高くありません。

みなさんは、乳がん啓発活動をあらわす世界共通のシンボル、ピンクリボンをご存知ですか? 10月はピンクリボン月間。乳がんの早期発見・診断・治療の大切さを伝えることを目的としたイベントが各地で行われます。10月1日にはレインボーブリッジや東京タワー、東京スカイツリー、大阪城などが、それぞれピンク色にライトアップされました。

 

■ 若い時から関心を持つことが大切

乳がんになる割合は、胃がんや大腸がんのように年齢が高まるとともに増えるがんとは異なり、30代から増加し、40~50代という比較的若い世代が最も多く発症します(※1)。近年、晩婚・晩産化の背景もあり、30代後半の出産希望時期が、乳がん発症時期と重なるケースもあるのです。そのため若い時から関心を持つことが大切です。

 

■ 気になる予防方法

乳がんの予防について、今年、世界中の女性から注目を集めたのが、ハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリーが受けた予防的乳房切除手術。母親を56歳の若さで亡くしている彼女は、遺伝子検査で乳がんのリスクを高める遺伝子の変異が見つかったため、発症前ながら予防措置として両乳房を切除し、再建手術を受けたのです。

彼女のこの行動で、こうした予防法を知った方も多いのではないでしょうか?10年以上の歴史を持つアメリカと違い、実は日本ではまだまだ症例が少ないようです。さらに経済的な負担も相当なネックで、再建手術まで含めるとかかる費用は500万円以上とも言われています。現段階ではとても気軽にできるものではなさそうです。

 

■ 乳がん検診を受けよう

となると、一番身近な方法は、乳がん検診でしょう。まだ乳腺の厚みがある30代は、年1回の視触診と超音波を組み合わせた検診がベスト。マンモグラフィ(レントゲン)検査は必要に応じて取り入れてみましょう。ただ、この検査は少し被爆するため、妊娠中の方は受けられません。何かと受診を躊躇しがちな妊活中の方も、積極的に受けたいところ。生理後から排卵前の期間で受けてみてはいかがでしょうか。筆者も、毎年このタイミングで受けています。不妊治療中の方で被爆が心配でしたら、まずは主治医に相談してみましょう。

乳がんは早期に発見できれば命が助かるがんのひとつです。日ごろから意識していたいですね!

[執筆: 渡辺 さちこ (「妊きゃりプロジェクト」主宰)]

 

【参考】
※1. 独立行政法人 国立がん研究センター、がん対策情報センター「年齢階級別罹患リスク」PDF
※ NPO法人 乳房健康研究会/ 霞富士雄/ 福田護(2007)『乳がんの早期発見と治療 これで安心』小学館