女性が出産後も働き続けられる環境づくりを! と世の中が賑やかなためか、「仕事と家庭を両立しなくちゃ…。でも自信がない」というご相談をお受けすることがあります。話をお聴きする限り、家計が苦しいから働かなきゃ! という切迫感は感じられません。彼女たちを漠然とした不安に駆りたてる要因は、いったい何でしょうか。

 

■ 女性の生涯収入、定年まで正社員だと1億円超!

PRESIDENTオンライン(※1)によれば、大卒女性の85歳までの生涯年収は、働き方の選択により大きく異なるようです。それをもとに、よりシンプルに考えるために、20年間の年金受給金額を除外した総収入を比較すると、次のようになります。

  1. 60歳定年まで正社員の場合:1億2千万円超。
  2. 正社員8年。7年間の専業主婦を経て再び正社員23年間の場合:8千万円超。
  3. 同上。ただし、再就職後はパートタイムで23年間の場合:約5700万円。

正社員での再就職は簡単なことではありません。かといって、一度辞めるとパートタイムでは2倍以上の収入差に…などと考えると、なんとか頑張って両立させようと考えるのも頷けます。けれども、ずっと正社員でいることも、並大抵の努力では難しい現在。

そこで、キャリア・コンサルタントとしては、働く理由の明確化をお勧めします。

 

■  働く理由はなんですか?

ご相談内容では、子育てだけではストレスを感じそうとか、教育費やレジャー費など、より良い生活のために働き続けたい方のほうが多いのです。それならば、パートタイムの収入で間に合うかもしれません。

学資保険市場(※2)によれば、幼稚園と高校を私立に、小中学校を公立にした場合の学費は、約750万円。大学4年間を私立に行かせるなら、約500万円のプラスです。

 

家計をサポートする程度の収入を得て、家庭を大事にしたい。それがあなたにとって大事なことなら、それがあなたに最適な働き方なのです。時期が来たら働く、その選択に自信を持ってもいいのですよ。

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)]

 

【参考】
※1. 『PRESIDENT Online』2013年7月1日号「妻が正社員なら、生涯収入の差10倍超!」
※2. 学資保険市場「子どもの教育費の目安」