10月も下旬、そろそろ年末年始の予定を考え始めるご家庭も多いかと思います。しかし、小さいお子さんのいるご家庭にとって、リラックスするはずの旅行も一苦労。特に飛行機が一番の心配という声をよく聞きます。実際に聞く体験談も「うるさいと怒鳴られた」「子供をひとりで置いとけず一度もトイレに立てなかった」など、憂鬱な想い出になっているようです。

そのようなご家族に朗報です。辛い想い出が楽しい想い出に変わる、エアラインの新サービスが登場しました。

 

■ 空の上のエンターティメント

今年9月、アラブ首長国連邦を拠点とするエティハド航空は、新しいサービス「フライング・ナニー」を導入すると発表。

フライング・ナニーの任務は、子供や子連れの家族に素晴らしい機内での経験をしてもらうこと。早めの食事提供や子供のお世話はもちろんのこと、フライング・ナニーが子供と積極的に遊んでくれます。靴下パペット、お絵かきや簡単なマジックを教えてくれ、大きい子供にはCAしか入れないゾーンへのツアーも。子供にとって、これまで窮屈で退屈だった空の旅が、楽しくてエキサイティングなものになり、親は安心して旅行をすることができるというわけです。

 

■子供を排除するクワイエットゾーン

一方で、静かな空の旅を好む旅行客のために、キャビンから子供を排除しようというエアラインの動きもあります。

エアアジアXでは「クワイエットゾーン」、スクートでは「スクーティン・サイレンス」というサービス名で、12歳未満の利用を不可とするサービスを今年から導入。少し足元が広めであったり、照明もよりリラックスできるように工夫されており、新しい付加価値として競争力を高めていくことが狙いです。

 

この2つのエアラインの動きは全く正反対の方へ向かっているようで、実際は同じ方向に向いているのではないかと思います。

おそらく、航空会社に寄せられる子連れ客への一番のクレームは、機内の子供が静かに座ってられないことによる迷惑行為や騒音なのではないかと想像できます。

狭いキャビンの中、誰にでも快適にすごす権利があるという考え方のもと、クワイエットゾーンのように完全に子供を排除するやり方。もしくは、これまで親に委ねていた子供の「あやし技術」をプロのスタッフが代行することで、結果としてキャビンに平和と秩序をもたらし、子連れでないお客様への配慮につながると思うのです。

いずれにしても“子供”というキーワードでエアライン各社がこれまでより一歩踏み込んだサービスは、これまで騒音責任の所在が子供の親の双肩にあったものを、そこから下ろし、システムとして”快適さ”に取り組んでいく姿勢の現われだと感じました。この動き、あなたは歓迎します?

[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー)]

 

【参考】
ETIHAD Airways
Aviation Wire 「スクート、子供利用不可のスクーティン・サイレンス」(2013年8月26日)
Aviation Wire 「エアアジアX、子供利用不可の「クワイエットゾーン」で静寂性を付加価値に」(2013年2月20日)