「あんな言い方ってないと思うんだけど、どう思う?」などと、職場で注意されたり叱られたりした不満を聞くことは、キャリア相談ではよくあること。叱られ慣れていないだけという見方がある一方で、叱った側がイライラしていたことは、想像に難くありません。近頃、職場のリーダー層を対象に「アンガーマネジメント」が注目を集めているようです。

 

■ アンガーマネジメントとは

日本経済新聞の記事(※1)を参照すると、アンガーマネジメントとは、怒りやイライラなどの感情に向き合い、上手に制御する方法のこと。主なステップは、以下のとおり。

  1. 自分の怒りの傾向を知るとともに、人により傾向が異なることを理解する
  2. 自分にとっての「怒る」「怒らない」の境界線を見つける
  3. 境界線を意識し、反射的に怒り出す前に一旦立ち止まる習慣をつくる

記事によれば、受講した人々に、「部下との接し方が変わる」「客観的に自分を見られた」などと好評なのだとか。職場の雰囲気はリーダーに左右されることもありますから、このような研修が広がることを期待したいですね。

 

■ 健やかな毎日のために

一方、研修に時間と費用を捻出できる企業は限られています。そのため、私たち自身のココロの健康のために、自分の感情をコントロールする方法を学ぶことが有効です。とはいえ一朝一夕で身につくものではないため、まずは、自分の感情に向き合うことから始めてみては。

それは、ムキーッとした場面をノートに書き出すこと。誰に見せるわけでもないので罵詈雑言もOKですが、大事なことは、(1)どのような状況で (2)相手が何をした・何を言ったのかを書くことです。書き溜めた後に見直すことは、自分の感情に向き合うことであり、怒りの傾向も掴めるはず。

 

転職や再就職が珍しくない世の中になりつつあるからこそ、さまざまな経歴を持つ人の集まる職場では、それぞれに持つ価値観は、まるでモザイクのよう。そのような環境で生き抜くために、感情を振り返る習慣を身につけておいて損はありません。あなたが健やかな気持ちで働けますように!

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント) ]

 

【参考】

※1. 『日本経済新聞』 2013年9月9日「怒り・イライラと向き合う」