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30代キャリア女性を襲う! スーパーウーマン症候群とは
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30代キャリア女性を襲う! スーパーウーマン症候群とは

仕事が面白くなり責任も増す一方、結婚や出産も次の展開に進みたい…。働く女性の30代は、選択肢も多く充実した時代ですが、一方で心身ともに曲がり角でもあります! 全てを完璧にこなそうとして走り続けると、突然体の不調と気分の落ち込みを感じる「スーパーウーマン症候群」に陥る可能性が。あなたは大丈夫ですか?

 

■ うつは30代女性に多い

厚生労働省が3年ごとに行っている「患者調査(※1)」によると、うつ病が特に増えているのが30代。とくに女性のほうが多く、同省のうつ対策推進方策マニュアル(※2)によれば、女性は男性の2倍程度、うつ病になりやすいとのこと。

『AERA』11月18日号(※3)では、働く30代女性の「うつ病」に対して警鐘を鳴らしています。記事では、いわゆるバリキャリ女性が30代後半で突然倒れ、パニック障害と診断された事例を紹介。医療機関等への取材から女性の場合は、過労とストレスの他にも「女性ホルモンの変動」が重なることで症状が悪化する可能性を指摘しています。月経前に気分が落ち込んだり、イライラしたりする「月経前不快気分障害」は、程度の差はあれど女性なら感じたことがある方も多いのではないでしょうか? このような時期に、重要な仕事を詰め込んだりしないこともビジネススキルの一つといえるかもしれません。

 

■ スーパーウーマン症候群にならないために

メンタルヘルスの分野で活躍するジャーナリストで『サイボーグを目指さないことにした、働く私の「自分時間」』(※4)の著者でもある大美賀直子氏は、勝間和代さんをロールモデルにして向上を目指す、「カツマー」タイプの女性はスーパーウーマン症候群に注意が必要であると指摘しています。努力を惜しまない前向きな姿勢も大事ですが、誰もが全てをマネできるわけではありません。仕事でも活躍しながら、家事や出産・子育て、親の介護などライフイベントにも手を抜かないとしたら、一人の力では限界があります。

筆者が講師を務める女性向けのキャリア研修でも、「自分のことを考えてあげる時間がなかったことに気づいた」という感想をいただくこともしばしばです。是非、すべての期待に応えようとせず、ノーと言える勇気を持って自分を大事にしてみてくださいね。

[執筆者の詳細:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー) ]

 

【参考】
※1. 厚生労働省「平成23年 患者調査の概況」
※2. 厚生労働省「うつ対策推進方策マニュアル」
※3. 『AERA』2013年11月18日号「急増 女性のポスト管理職うつ」 朝日新聞出版
※4. 大美賀直子(2010)『サイボーグを目指さないことにした、働く私の「自分時間」』明日香出版社

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