「書類選考が通らなくて」というキャリア相談では、職務経歴書を拝見します。女性のセールスポイントでよく見かける言葉は、「協調性がある」「チームワークを大切にしている」など。具体例からイメージする姿の多くは、枠をはみ出さずに周囲と足並みを揃える人物像です。しかし、この人物像はもはや時代遅れだとしたら?!

 

■ 企業が重視する人材像

労働政策に関する専門機関の調査(※1)によれば、企業が若手社員に対してこれまで重視してきた人材像のトップは、「職場でチームワークを尊重することのできる人」、次いで「指示を正確に理解し行動できる人」でした。しかし、今後に重視する人材像は「指示されたことだけでなく、自ら考え行動うることのできる人」「リーダーシップを持ち、担当部署を引っ張っていける人」だったのです。

この違いから、ビジネス環境の変化の荒波にもまれている企業の姿が、目に浮かびませんか? そのため、現状維持の協調性やチームワークをアピールしても、採用担当者には響かない可能性があります。では、厳しいビジネス環境における、好ましいチームワークや協調性とは、どのようなものでしょうか?

 

■ 優れたチームの条件に見る人材像

日本経済新聞の記事(※2)で、株式会社ディー・エヌ・エーの創業者である南場智子さんが、優れたチームの条件を語っていました。それは、

  1. 明確なゴールを決めること
  2. オーナーシップを持つこと (自分が関わっている仕事の責任は自分自身にある、という自覚を持つこと)
  3.  全力で仕事をやること (自分の力の限界を見せる覚悟をすること)

全メンバーがこの3つを覚悟し、逃げない姿勢で仕事に臨むことで、チームの力が最大化できるのだとか。

 

なるほど。1~2は前述の、企業が今後重視する人材像に重なります。いまさら、オーナーシップなんて言われても……と困る必要はありません。オーナーシップに関する( )内の説明は、今まであなたが「責任感」とか「最後までやり遂げたこと」などで表していた内容に似ていませんか? これらのエピソードの関連付け先を、今後はチームワーク(の発揮のために自分がしたこと)に変更してみては? 採用担当者の心に「いいね~、わかっているね!」と響く応募書類になりますように。

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント)  ]

 

【参考】
※1. 独立行政法人 労働政策研究・研修機構「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」(2013年6月20日発表)PDF
※2. 『日本経済新聞』 2013年10月15日 「丸の内キャリア塾 第75回セミナー」