パパが育児休暇をとると、何が起こるのか? それは、ずばり「ママよりもパパになつく子供」が増えます。ここについては、ママは子供が自分よりパパになつくことにショックを受けるかもしれませんが、パパの育児参加を促す上ではある程度覚悟が必要です。

イクメン先進国では、既にパパとママの役割に大きな差異がなくなっているといいます。子供は成長過程でどんどん変わっていきます。今はパパっ子でもいずれママっ子になる時間は来ますし、笑い話のひとつにもなるでしょう。

 

■ 子供が懐くメカニズム

ところで、どうやって子供は懐く相手を決めているのでしょう?

それは、生まれてから6ヶ月ぐらいまでの愛着形成期がキーのようです。赤ちゃんは未熟な状態で生まれてきますが、大人とかかわるうちに、5~6ヶ月かけて、赤ちゃんの心に愛着がうまれてきます。赤ちゃんが泣いたり、笑ったり、アイコンタクトを求めたときに、それに応えて最も密にコミュニケーションをしてくれる人をメインの保護者として選んでいるようです。

日本の場合、育児休暇取得の9割以上を占める女性が、この愛着形成期に一緒にいることが多く、結果的にママっ子が沢山いるということです。

逆に生後6ヶ月まで、単身赴任などでパパ(ママ)がいないと、大事な愛着形成期間にまったく参加できなくなり、その後の子供との愛着形成に困難を生じることがあります。これは私の経験則でしかないのですが、同じことが祖父母にもあてはまり、赤ちゃんの時期から関わっていればいるほど、双方に愛着関係がつくりやすいと思います。

 

■ 「人見知り」は順調に育っている証拠

パパになつく子供をもつママだけでなく、パパでも子供をあやした時に、「パパ(ママ)がいい!」と体をよじって泣く子供に心を痛めたことがあるかもしれません。

しかし、この「人見知り」行動は子供が順調に育っている証拠。要注意なのは、「人見知り」をしない子供で、愛着がうまく形成できていない可能性があり、新生児にさかのぼって大人とのコミュニケーションをやり直すこともあるそうです。

 

■ パパにも愛着形成

実際に育休を取得し、子供との愛着形成に成功したパパに、取得前と取得後の変化について話をきいてみました。

「自分の父は、深夜に帰宅し起きるといないような典型的なサラリーマンだったし、自分がイクメンになるイメージはなかったんです。

しかし周りに育休をとりやすい環境があり、育休を取得。男って、妊娠時から赤ちゃんを感じることができないんで、生まれてからもしばらく呆然とするところもあるんですよ。それが、子供と過ごす時間をたっぷりとれたことで、自分の中に父性が芽生えてきて、「自分の子供なんだなぁ」ってしみじみ思うようになりました。

僕は、男性でも短期間でもいいから育休をとるべきだって思ってますよ。男も家庭に入る分、女性にもそれなりに覚悟は必要だと思います」

 

こんな話をきくと、生後から数か月の大事な時間は、パパにとっても父親になるための大事なステップだったんですね。

「誰になつく?」なんて悩みもつきないかもしれませんが、こんなにパパやママに愛されて育つ子供は、きっと自身も愛情豊かな大人に成長するのでしょうね。子育ては短距離走ではなく、長いマラソンのようなもの。じっくり、ゆったりと構えたいものです。

[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー), 2014年2月19日]