近年、働ける若者人口が減り年々出生数も減るなか、行政も企業も最後の砦とばかり、女性には「産めよ」そして「働けよ」と呼びかけます。ですが当の女性からすれば、正直なところ負担感は増えるばかり。

女性が活躍するためには、もちろん公的な保育園や介護施設の充実も必要ですが、それだけではない「女性らしく働くこと」とはどういうことなのでしょうか。

 

■ 職場に感情は持ち込め

職場では、感情はどちらかというと敬遠されるものです。しかし、女性の場合は特に、あえて感情を持ち込むほうが、より実力を引き出せるのではないかと思うのです。

筆者が以前に、7割が女性社員というベビー・マタニティ雑誌の事業部に在籍したときの話です。

マタニティ通販雑誌が、採算上の事情によって、経営陣から休刊という決定が下ったことがありました。当時その会社での「休刊」とは、再度発刊することはほとんどなく、実質上の廃刊という宣告だったわけです。

この決定が現場に伝えられた時は、メンバーは号泣。改めて自分達がつくっている媒体に対する愛情が、これほど自分の中にあったのかと思い知るときでもありました。

その後、現場のメンバーで経営陣に直訴し、再度チャンスをもらい、ビジネスモデルを一部フリーペーパーに変更して、休刊を回避することができました。

 

これが実現できたのは、優秀なコンサルタントがいたなどの理由ではなく、媒体に愛情をもつスタッフが沢山いたからなのだと思います。

皆で知恵をしぼり、ある者は媒体の配布ルート開発に奔走し、ある者はスポンサーを募り、またある者は少ないページ数でどの商品を販売するかを考え抜き、またある者は劣悪な紙質でいかに魅力的に商品をうちだすかを考え、全スタッフの総意が結集した結果、経営陣が納得する数字を叩き出し、マタニティ雑誌が存続できたのだと。

つまり、極めて女性的な仕事への感情移入なしに、それだけの偉業は成しえなかったのではないかと思うのです。

 

■ ワークとライフは分けない

「ワークライフバランス」という言葉がありますが、ワークとライフというのは、全く別物で両者のバランスをとっていくというのではなく、「ワーク&ライフでバランス感覚」とでもいうのでしょうか。ワークとライフはごちゃまぜで、ワークはライフへ、ライフはワークへ相互に影響しあいながら、その中でバランス感覚をもつということなのではないかと思います。

 

毎日きりきりまいで、ろくに子供と過ごす時間をつくれず、自分は悪い母親ではないかと心配でたまらなかったある日、娘からもらった手紙には「太陽より光るママへ」とありました。

この手紙をもらったとき、母親が直接なにかしてあげなくとも、必死で毎日を過ごす母親の背中をみて何か感じ取ってくれていたのかと思うと、胸が熱くなりました。

 

「ワークで頑張っていることは、ライフでは悪影響にはならない」。むしろ良い影響をつくっているのだと信じて、邁進してしていきながらうまいバランスを見つけていく、それがひとつの「女性らしく働く」ということの解かもしれません。

[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー), 2014年3月16日]