うつ病の症状で悩まれている方が身近にいらっしゃる方も、少なくないと思います。うつ病は、症状が治まり健康を取り戻したかのように見えても、再発の要因を残す病気でもあります。日常生活を整え仕事への復帰を目標にするだけではなく、その後に再発させない努力も必要です。

苦しんでいるご本人だけでなく、うつ病の家族や大切な人の力になりたいけれど、どうしたらいいか分からない方にも、うつ病の再発防止のために、ぜひ意識してほしいキーワードがあります。

 

■ うつ病の再発防止の4ポイント、その重要キーワードとは?

『最新版 本気で改善したい人のうつ病』(※) によると、うつ病の要因から導き出された再発リスクを下げるポイントは次の4つです。

  • 生活習慣を変える
  • 生活環境を変える
  • 働き方を変える
  • 考え方を変える

 

これらは「変える」という共通キーワードと共に「変えていく意識」という意味を含んでいると筆者は考えます。簡単なようでいて配慮も必要な「変える」こと。再発防止のキーワードからその実践のコツをみていきましょう。

 

■ 「変える」ための課題はどこに?

筆者は長く甲状腺疾患を患い、通院する患者の気持ちも体験しています。その特長として患者は診察中は医師の指事に大人しく従い、自分でも納得をしたかのように診察時間を過ごしていると感じています。

けれどここに「変化」を妨げる落とし穴も潜んでいます。自宅での生活内容までは医師の目は届いていません。そこには各人の生活スタイルがあり、上記4ポイントを「変える」よう意識し、再発防止に結び付けていくのは本人の自助努力にしか他ならないのです。

 

■ アスリートから学ぶ生き方

思考の癖、性格を創る自分の考え方をすぐには変えられませんが、変化モデルとしてアスリートをイメージすると良いでしょう。ソチ・オリンピックでも身体的ハンデや重なる故障などを克服していくその姿を通して「変える」ことの効果が分かりました。しかしアスリートのような劇的変化ではなく、病気に結び付きやすい考え方部分を無理せず少しずつが基本ですね。

その先の目標は健康で息の長いアスリート! 人生という長距離走では一緒に併走してくれる人々との関わりも大切です。家族や友人、仲間はもちろん、自分の気持ちに寄り添い認めてくれる心理カウンセラーなど。日々変化していくことは人間的にも進化・成熟していくことです。誰もが自分らしい「変化」を遂げながら生きていきましょう。

[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー), 2014年3月29日]

 

【参考】
上島国利(2013)『最新版 本気で改善したい人のうつ病』学研パブリッシング