環境省は今月3日、温泉の入浴を避けるべき禁忌症(適応症)から「妊娠中」の文言を削除すると発表しました。この温泉法の見直しによって、妊婦の温泉入浴がなんと32年ぶりにOKとなったのです!

 

温泉法では、温泉の効能や、入浴が健康上適さない症状の掲示が義務づけられているのですが、妊婦の入浴をNGとする根拠は不明でした。今回、専門家が文献の調査やデータの分析を行った結果、妊婦の温泉浴が流産や早産を招くといった医学論文や研究は発見されなかったことから、見直しに至りました。

 

■ そもそも、なぜ妊婦の温泉がNGだったの?

温泉法では特に妊娠初期と後期の女性は禁忌とされていました。初期はつわりの影響や貧血、のぼせが起こるとされ、後期は大きなお腹で足元が見えにくくなり転倒のリスクがあることなどが考えられていたようです。

 

■ 素朴な疑問…温泉地の妊婦さんはどうしてたの?

このニュースを聞いたとき、温泉好きの筆者は思わずやった! と声に出してしまいましたが、そもそも妊婦の温泉浴がNGだったこと自体知らなかった、という人も多いのではないでしょうか。そこで別府と登別在住の友人に尋ねてみたのですが、開口一番「そんな法律があったの?」と驚いていました。特に、別府では家庭のお風呂が温泉(家庭の浴槽に温泉を引いている)というケースも少なくないとのことで、「温泉がNGなら自宅での入浴もNGと言われているようなもの…」と少々困惑気味。むしろ妊娠中の健康維持のためにも適度な入浴は欠かせないと話していました。

 

妊活中は子宝の湯を求めてリフレッシュの日帰り旅行を楽しんできた筆者は、妊娠とともに何となく温泉からは足が遠のいていたので、今回のニュースや温泉地の女性の声には喜びを隠せません。これからは安心して温泉に行けそうです。

とはいえ、妊娠中は体調の変化も激しいので長湯など無理は禁物! 足元にも気をつけながら適度に楽しみたいものです。妊活中はもちろん、妊娠中も適度な温浴で心身を癒してくださいね!

[執筆:渡辺さちこ(「妊きゃりプロジェクト」主宰), 2014年4月19日]

 

【参考】
『日本経済新聞』2014年4月3日 「妊婦の「温泉OK」了承 環境省有識者委、32年ぶり」