少子化の問題となると、「女性の社会進出が少子化を促進している」など、実際に出産をするであろう女性の議論になりがちです。しかし、当の女性達は働きながらも、婚活・妊活・育児に真剣にとりくみ、場合によってはお金やキャリアを差し出すほどの覚悟もあり、誰よりも結婚・出産を望んでいるのです。

多くの女性が結婚・妊娠・出産に積極的にもかかわらず、年々未婚率が増えていくのはなぜでしょう?

 

■ 「出会いがない」ということの意味

多くの女性が、結婚しない理由として「出会いがない」ということをあげています。

これだけの人口大国において、本当に男性との出会いがないのではなく、おそらく周りには沢山の男性がいらっしゃることでしょう。しかし結婚相手となると、家庭を育み継続していくためには、相手に最低限の収入や社会保障の安定レベルをクリアしていなければなりません。基準をクリアした上で、双方の気持ちや相性などの問題がありますから、そもそも選択できる範囲というのは狭いものです。

内閣府「結婚・家族形成に関する調査」(※1)によると、30代男性のうち、正社員の既婚率は29.3%に対し、非正社員ではわずか5.6%。一般的には、収入や社会保障の安定がない非正規の男性が、結婚できない傾向にあることがわかります。近年では、さらに非正規雇用比率が上昇し、25~34歳男性の非正規雇用率は2割弱にまでなりました。

つまり、女性からすると結婚したい相手の総数がどんどん減っているという状態なのです。

これが「出会いがない」という状況なのです。

 

■ 結婚相手とは35歳までに出会っている

一方、既婚者をみると、女性の95%、男性でも85%が35歳までに相手に出会っています。残念ながら、その年齢をすぎてから出会って結婚が成就する人は非常にまれなのです。

男性についてもリミットがあるの? と思うかもしれませんが、男性の中でも恋愛に必要な男性ホルモン(テストステロン)が30歳をすぎると急激に低下し、恋愛しにくくなります。さらに、生活価値観の固定化、結婚に至るまでのお付き合い期間の長大化などの理由で、一から女性と関係性を構築することが年々困難になってくるのです。

 

以上を考えると、30歳までに男性が安定した雇用を獲得できる、社会保障をうけることができる環境構築が急務で、その対策なしには、安心して男女が結婚し子供を育んでいくことは難しいのです。

少し前のユニクロでのパート正社員化のニュースをみて、少し未来が明るく感じるのは筆者だけでしょうか。

企業はもっともっと若い世代に機会提供を、個人はその機会をしっかりつかむことから始めてみませんか。

[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー), 2014年4月29日]

 

【参考】
※1. 内閣府「「結婚・家族形成に関する調査」結果の公表について」平成23年5月11日発表
※ 『日本経済新聞』「非正規社員比率38.2%、男女とも過去最高に」 2013年7月13日