妊娠届を提出するともらえる母子手帳は、全ての妊婦さんにとって必携のアイテム。最近、母子手帳ならぬ「父子手帳」の存在に注目が集まっているのをご存知ですか? 『毎日新聞』の調査(※1)によると、現在、12都県が父子手帳を発行、配布しています。

 

■ 全国で続々発行! 父子手帳とは?

父子手帳は自治体が発行・配布している父親向けの育児啓発冊子。厚生労働省により様式が定められ、配布が義務づけられている母子手帳とは異なり、父子手帳は内容・発行ともに自治体の自由です。妊娠から出産までの母体の変化や妻への接し方、育児の基礎知識、子育て支援サービスの紹介などを幅広く網羅していて実用的なだけでなく、地域の特色を生かしたデザインや編集も多く、魅力的です。筆者の住む自治体も父子手帳の制作と配布に力を入れているのですが、この町で暮らし働く人たちからの手書きのメッセージが温かいです。

 

■ 普及の背景にあるパパの育児参加の必要性

特に一人目の出産は、ママにとっても不安の連続です。心身ともに安心してお産を進めるためには、パパの存在が欠かせません。それも、ただそばに居るだけでなく“戦力”として一緒にお産に挑めたほうがママの心身の負担が減るのは言うまでもなく、「父親学級」などの出産前講習も充実しています。また産後に間髪おかずスタートする育児も、できる限り2人で協力して行いたいもの。特に、昨今では産み育てながら働く女性の増加もあり、今後はこれまで以上に男性の育児参加やワークライフバランスに注目が集まっていくでしょう。

 

先日、妊活仲間数名とお会いした際、その中の1人からこんな素敵な体験談を聞きました。「辛い不妊治療を経験してやっと授かった命だから我が子の愛おしさはひとしお。この子に会うために妊活時期から自然と夫婦で力を合わせて頑張るクセがついていたのか、今は育児をめぐって大きなケンカもなく2人で協力しながら楽しく育児をしています」。本当に素晴らしいと思います。いい妊活はいい育児につながるのですね。育児を効率よく、楽しく行うためには夫婦の協力が欠かせないということを改めて実感させられました。父子手帳の配布を通して、育児を積極的に楽しむイクメンが増えることを願っています。

[執筆: 渡辺 さちこ(「妊きゃりプロジェクト」主宰), 5月13日]

 

【参考】
※1. 『毎日新聞』「父子手帳:「ご当地版」続々 12都県で発行・配布」2014年05月05日
厚生労働省 イクメンプロジェクト 「全国父子手帳コーナー」