残暑が厳しく、熱帯夜が続く今年の夏です。就寝中に冷感を得る策として、肌に冷たさを感じることが出来るクール仕様の寝具や、熱を蒸発させて涼しさを感じる冷感湿布などを使用されている人も多いと思います。

これらに共通する色は「ブルー」。この色に涼を感じる理由と、より深いところで人に与えているブルーの効果について色彩心理からご案内します。

 

■ ブルーのイメージ

筆者が開講する色彩表現のワークショップ参加者にきいた、「ブルー」に対するイメージ調査は次の通りです。(対象:30から40代の女性約100名)

  • 冷たい水
  • スッキリ、爽快な青空
  • 刺激を抑えてくれる
  • 落ち着きを感じる
  • 興奮を静めてくれる

 

これらのキーワードからブルーは清涼感を呼び込んでくれる「物の色」 と、涼に対する「感触」 の両面を表していることが解ります。人は視覚だけではなく、触覚や肌などの皮膚感覚(※)からも色について多くの情報を得ているのです。

 

■ 成長過程に必須の色

静かで落ち着きあるブルーはカラーチャートでは寒色にあたり、活発で外向的な赤を中心とする暖色系と比較すると心の動きは内向きです。思考を自分自身へフォーカスしている状態で、内省を強めると孤独にも繋がる“個” の要素も強い色です。

筆者は夏休み期間中に、色彩表現による親子ワークショップを開講しています。思春期の子どもの絵にはブルーを基調にした色彩表現が見うけられ、自己を確立したい想いが強い思春期の男児に多いです。静かな海の奥底のようなブルーの世界は自分自身の世界、落ち着きや自分らしさ、包まれるような安心感とリラックスが味わえるからでしょう。

 

■ 色は心と体に影響

このように、人は過去に体験した肌温度という皮膚感覚で感じた色の効果を無意識に生活にも使用しています。夏の快眠対策には、ブルーは副交感神経に影響して血圧を低下させリラックス出来るという共通の体験を利用。心理面においても、人が成長する過程で必要とされる色がブルーなのです。

色は個人的な想いに彩られたものと、多くの人々にみられる共通の感覚という2つの面を持っています。人生を豊かにするためにも沢山の色(感情と経験) と出逢い、心とからだの両面から得られる感覚を大切にしていきたいですね。

[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー), 2014年8月23日]

 

【参考】
※ 皮膚感覚…皮膚などの体の表面で受ける触覚・冷覚・温覚・痛覚などの感覚