妊娠したことを職場に報告するのは、安定期に入ってからと思われがちですが、実は安定期に入る前のほうが母体と赤ちゃんにとって変化が激しくデリケートな時期。妊娠前と同じペースで仕事をすると危険なことも! 今回は、職場への妊娠の報告にまつわるポイントをお伝えします。

 

■ 妊娠初期の体調はとても不安定!

妊娠すると、ホルモンバランスの急激な変化により、おなじみの“つわり”以外にも実に様々な体調変化に悩まされるものです。頭痛や眠気、便秘の他、気分もイライラしたりと普通に仕事を続ける上で、休むほどではなくても毎日だと辛い症状も。そして最大の難関、つわりはひどい人だと会社を休職せざるを得ない人もいます。

つわりのピークは妊娠3~4カ月目と言われ、つわりがおさまって流産のリスクがなくなる安定期は5カ月目あたりから。安定期に入れば、お腹は目立ってきますが、逆に仕事がはかどったりして意外に元気に過ごせるのです。この体調のペースを考えると、妊娠が確定し体調の変化で仕事が辛いようであれば、早目に職場に報告したほうが良いかもしれません。

 

■ 妊婦さんは法律で守られている!

妊娠の職場への報告時期について定めた法律はありませんが、妊娠中の母体を保護する法律は複数あります。例えば、労働基準法では、「重い荷物や危険有害の業務につかせてはならない、時間外・休日・深夜労働をさせてはならない」という内容があります。ですから、重いものを持ったり深夜残業しなければならないお仕事の方は、職場に妊娠を早目に報告すれば、会社側はこのような仕事をさせてはならない義務が発生するのです。

しかし、「妊娠しているためこういった業務を免除して欲しい」という本人からの申請がないと適応されませんので要注意です!

また、妊娠・出産を理由とした職場での不当な扱いや、妊娠した女性を傷つけるような言動は、最近は“マタニティ・ハラスメント”であるとされ、法に触れるケースもあります。

 

■ 上司とは普段から信頼関係を

とはいえ、妊娠したことをまだ不安定な時期に周囲に知られたくない、もし流産したらそのことも報告しなければならない、評価に響くのではないか、と思うと気が進まない方もいるでしょう。そんな時のコツとしては、まず安定期に入るまでは、妊娠の情報は上司のみにとどめてもらえるよう伝え、自分の体調や、数か月先までの仕事におけるサポートや配慮をして欲しいことを早目に相談しましょう。

上司が妊娠・出産した家族や部下を持った経験がない場合は、どの時期にどんなリスクがあるかもそれとなく伝えると良いでしょう。権利を主張するばかりでなく、うまく職場を味方につけてマタニティライフを乗り切りたいものですね。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2014年9月24日]