■ 自己効力感の高さが自信を持つことにつながる

企業の男性管理職の方とお話していると「昇進意欲を持たない女性部下の悩み」をよく聞きます。

実際、「私なんて、まだまだ……」という女性は多いものです。先日、キャリアカウンセリングをした30代前半の女性は、派遣社員だったところを正社員になることを打診されたにも関わらず「自信がないんです……」と相談にいらっしゃいました。チャンスを目の前に尻込みしていらっしゃったので、もちろん背中を押すキャリアカウンセリングをしましたが。

しかし、なぜこんなにも新しいステージにチャンスを目の前にして、自信が持てない女性が多いのでしょう。自信を持って新しい仕事にチャレンジする人とそうでない人の違い、それは「私ならできそう!」と思う「自己効力感」によるものです。

「自己効力感」はカナダ人の心理学者アルバート・バンデューラによって、提唱されたものです。「できそう!」と意欲を持って取り組むからこそ成功する、そしてさらに自己効力感が高まって上のステージへチャレンジする、という繰り返しによって、キャリアが高まっていくのです。

 

■ 小さな成功体験を積み重ねる

しかし、それまで「私なんかまだまだ……」と言っていた女性が一朝一夕には自己効力感は身に付けることは難しいと思います。しかもいきなり、ハードル高めの目標では、挫けやすくて余計、自信喪失につながります。

そこで、バンデューラは自己効力感を高める方法として、下記3つの効果があると言っています。

  • 1. 自分で成功したり、達成する体験を積み重ねること。
  • 2. 自分以外の第三者が成功している様子を観ることで「自分にもできそう」と感じること。
  • 3. 自分ができていることや、できそうだということを繰り返し第三者に言ってもらう。

 

筆者は前述のキャリアカウンセリングに来た女性には、上記(2)と(3)の効用を利用し、正社員の女性の先輩に話しを聞くということと、正社員を打診した男性上司に推薦してくれる理由を聞くことで自信が持てるのでは? とアドバイスしました。

(1)の成功したり達成する体験に関しては、すぐには効果は表れませんが、自分がまずはできることを確実に仕上げることと、プラスαの気遣いや自分なりの工夫、アイデアを盛り込むことから初めてみては? と伝えました。

いきなり大きなことにチャレンジするのではなく、身の丈の自分でできることを確実にこなしながら、少しだけ背伸びをして、それに追いつく努力をするということです。

 

「私なんて、まだまだ……」と思っている女性が一人でも多く、チャレンジできるようになることを筆者もお手伝いしていていきますので、自信を持って前に進んでいきましょう。

[執筆:小倉 環(キャリアカウンセラー) , 2014年10月15日]