待機児童対策のため各地で保育園の建設が進められていますが、同時に子供の声がうるさいとして周辺住民が建設に反対したり、保育所へ苦情を寄せるケースが増えています! 苦情に対応するため、子供が外で遊ぶ時間を制限するところも。今回はそんな保育園と周辺住民のトラブルについてお伝えします。

 

■ 住民からの苦情、裁判にも

11月5日付け『東京新聞』(※1)によれば、東京都国分寺市で十月上旬、認可保育所近くの路上で、園児を迎えにきた親に手斧を見せた男が逮捕されるという事件が報じられました。園児の声がうるさいと日ごろから市に苦情を寄せ、「対応しないと園児の首を切る」と職員を脅していたとのこと。また、神戸市や東京都練馬区では、認可保育所が住民から騒音に関して訴訟を起こされています。確かに筆者の娘が通う都内の公立保育所でも、周辺住民から「帰宅時間帯に子供の声がうるさい」という苦情が寄せられた旨の張り紙が常に掲示されています。

 

■ 子供を外で遊ばせない

東京都の調べでは、都内六十二区市町村のうち、六自治体が公立保育所で防音壁を新設したり、遊具の置き場を変え、十五自治体が園庭で遊ぶ時間を短くしたということです。まだ筆者の娘の保育園ではそこまでの措置は取られていませんが、玄関には「おはなしは、ちいさなこえで」と子供でもわかるようひらがなで書かれたプレートが今年から貼られるようになりました。子供の生活にまで影響が出始めていると思うと切なくなります。

 

■ 建築の工夫や地域住民との交流でトラブル防止

10月9日放送『NHKニュースおはよう日本』(※2)や10月29日放送の『クローズアップ現代』(※3)にて、相次いでこの保育所騒音問題が取り上げられました。住民の苦情について伝える一方で、保育園建設の際に時間をかけて住民と話し合い、建築上の工夫で子供の声が周囲に漏れにくいようにしたり、お祭りなどの地域活動に園児も参加し地域の一員として受け入れられている様子が放映されていました。苦情と我慢という対立の構図だけではなく、まだまだ工夫の余地があることに希望を感じます。

 

子供を保育園に通わせる働くママとしては、せめて通園時に騒がしくしないようにしたり、急ぐあまり自転車で暴走したりしないよう注意しましょう。地域にために貢献できる活動にはなるべく参加したいものですね。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2014年11月7日]

 

【参考】
※1. 『東京新聞』「保育所の新設 子どもの声は騒音か」2014年11月5日
※2. 『NHKニュースおはよう日本』「保育園と住民 トラブル急増」2014年10月9日
※3. 『クローズアップ現代』「子どもって迷惑?~急増する保育園と住民のトラブル~」2014年10月29日

※ 児童福祉法では「保育所」の表記が本来の呼び名ですが、一般的ではないため、本記事では「保育園」と記載しています。