私事ですが、昨年の春に出産準備をしていたときのこと、あることに気がつきました。産院でもらう出産準備リストや、マタニティ雑誌、育児書などを見るとそこにはたびたび「馬油(ばーゆ)」の文字が。馬油と聞いても、筆者には「火傷に効くくすり」というイメージくらいしかなくピンときませんでしたが、今ではすっかり必須アイテムに! 妊娠中はもちろん、産後、育児にも幅広く使えて大助かりな馬油。その万能パワーについてご紹介します。

 

■天然で安心! 馬油ってなに?

馬油は読んで字の如く、馬の脂肪から採取した油のこと。ご存知ない方も多いかもしれませんが、馬油は人間の皮脂に極めて近い自然な油脂なのです。特徴的な濃い黄色はα-リノレン酸という人間の体内では合成することのできない必須脂肪酸。強力な抗酸化作用や抗菌作用、血行促進作用、抗アレルギー作用などがあります。

 

■妊娠中、産後ケアの強い味方!

妊娠中のお悩みの一つ、妊娠線。一度できてしまうとなかなか消すことが難しいため、定期的にケアしたいところ。お腹が目立ってくる5ヶ月ごろから、お腹全体に馬油をマッサージするように塗ればサラっと馴染んで保湿できます。肌への浸透性がいいので、妊娠後期の乳頭や会陰のマッサージにもおすすめです。

筆者がもっとも馬油のパワーを実感したのは産後。母乳育児で多くのママが体験する「乳頭亀裂」には絶大な効果を感じました(※効果には個人差があります)。母乳外来の助産師さんが指導してくれたケア方法は、乳首に馬油を適量塗りラップをかぶせてしばらく放置するだけというシンプルなもの。馬油は口にしても安全(※1)なので授乳に支障がありません。会陰切開や帝王切開の傷にもおすすめです。筆者は最近、子どものオムツかぶれにも多用してます。

 

■日常の美容と健康にも

馬油は日常のさまざまなシーンでも重宝します。冬場はハンドクリームやリップクリームとして乾燥対策に。意外と知られていない花粉症対策には、馬油を鼻の周りや鼻の内部に塗りこむことで花粉のブロックになります。そのほか、頭皮に馬油を適量つけてマッサージすると、血行が促進されて抜け毛や白髪予防になるといわれています。

 

いかがでしたか?

専門のケア製品は使い切れず余ってしまうとこともありますが、万能な馬油は使いきれない心配もなさそうです。薬局などで簡単に手に入りますし値段も手ごろなので一家にひとつあるといいかもしれませんね。

 

[執筆:渡辺さちこ, 2015年2月19日]

 

【参考】
※1. 馬油は天然成分ですが、赤ちゃんにも使うのであれば香料や防腐剤が入っていないほうがより安全でしょう
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