「待機児童」といえば保育園のこと…と連想しがちですが、学童保育でも同じように待機児童がたくさんいます。保育園の待機児童の影に隠れ、なかなか目立ちませんが、現実は厳しいものとなっています。そんななか、国が学童保育を拡大するための補助金を打ち出しました。

 

■ 学童保育の待機児童の現状は?

2014年5月1日時点の学童保育の待機児童は9,945人。3年連続で増えています。しかし、これはあくまでも申込をして待機児童となった数のこと。

最初から入れないからと考えて、申込すらしなかった潜在的な待機児童も合わせると、軽く1万人は越すといわれています。
いわゆる「小一の壁」の原因の一つとなっており、子どもを学童に預けられなかったためにワーキングマザーが仕事を辞めてしまうことがあります。

 

■ 補助金の内容は?

気になる補助金の内容は、2015年度から始まり、月最大26万円の補助金を出すというものです。

補助金は学童保育を手がける社会福祉法人や父母会、企業などの民間の事業者に対して、民家やアパートを活用する場合に家賃を補助するかたちになります。この補助金を出すことにより、社会福祉法人や企業が施設を確保しやすくし、共働きの家庭などで利用が広がる学童保育の定員増につなげようとしています。

学童保育施設の定員は、一箇所あたり原則40人まで。子ども一人あたり1.65平方メートル以上の広さが必要です。
職員が2人以上いれば、アパートの空き室でも保育施設を開くことが可能となるため、女性が働きやすい環境を整えるとともに、空き家の有効活用を促する狙いもあるようです。

 

来年度、補助金を利用しての学童保育がどのくらい増えるのかはまだ見えません。ですが、学童への関心が今よりも高まって、保育園と学童と、どちらも待機児童の解消に少しでも前進することを期待しています。

[執筆:三木育美(保育情報アドバイザー), 2015年2月22日]

 

【参考】
『朝日新聞デジタル』「学童保育の待機児童9945人 3年連続で増」2014年11月7日
『日本経済新聞』「童保育、民間住宅で 国が月最大26万円補助」2015年2月13日
※ 児童福祉法では「保育所」の表記が本来の名称ですが、一般的ではないため、本記事では「保育園」と記載しています。