パートタイムで再就職したワーキングマザーのAさんから、「1月には『3月末で辞めたい』と伝えたんです。そうしたら、最初は求人を出す余裕がないって、最近では引き継ぎしてくれなきゃ困ると言われて……。もう3月なのに、辞めさせてもらえないんです」と、ご相談が。

法律に関係するご相談には、キャリアコンサルタントは確かなお返事ができません。そこで、知恵袋のひとつ、東京都産業労働局が運営する『TOKYOはたらくネット』(※1)をご紹介します。冒頭のように「辞めさせてもらえない」場合は、どのようにしたらよいでしょうか?

 

■ 原則を知る

『TOKYOはたらくネット』に掲載された内容を参考にすると、ポイントは次のとおりです。

  • 1. 退職の申出に対して、会社の承認までは必要なし。
  • 2. とはいっても退職には一定のルールがあり、それに沿った手続きを行うこと。最低でも、労働契約期間の定めの有無、会社の就業規則の有無を確認する。
  • 3. 円満退職に向けての相談を、労働相談に。まずは電話で問い合わせを。

お住まい地域の行政機関が無料で労働相談を受けていることは多いので、調べてみてくださいね。

ところで、このようなご相談では大抵の方が「ハッキリ言えない私が悪いんです」と仰るのです。自分と会社の責任の範囲を、落ち着いて考える必要がありそうです。

 

■ 相手との間に線引きを

Aさんの事情では、求人費用や時間の余裕の有無に関わらず、退職意思が変わらないことを確認したら、早急に求人することが会社の責任。後任への引き継ぎが間に合わないなら、何か代案を考えることも会社の責任です。会社から、いろんな事情を聞かされることもあるでしょう。申し訳ないと感じる優しさは素敵ですが、相手の責任まで抱えこまず、線引きできるとよいでしょう。

退職を伝えたら、自分にできることをしっかりと行いましょう。相手が決まっていなくても、引継ぎ書類の作成はできます。慰留されても、話し合いの場を設けて頂けるよう頼みましょう。どちらかというとご自身が気が弱いと感じるなら、頼むフレーズを事前に書きだしたり、伝え方をキャリアコンサルタントに相談したりするとよいでしょう。悩むだけで時間が過ぎることだけは避けましょう。

あなたが少しでも円満に退職でき、心軽やかに次の環境へ移れますように!

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント), 2015年3月2日]

 

【参考】
※1. 東京都産業労働局雇用就業部『TOKYOはたらくネット』「労働問題相談室Q&A 会社を辞めるときに」