■ 摂食障害で受診した患者は推計1万2千人

先月2月26日付『朝日新聞』朝刊の社会面に次の記事が掲載されました。「摂食障害 治療して向き合えた」。この記事の中で、美人の姉に対して劣等感をもち、過食と拒食を繰り返すようになった女性が登場しています。

摂食障害とは、食事に関する行動の異常が特徴である精神疾患であり、過食しては吐く。また極端な食事制限で体重が激減するなどし、患者の9割以上を女性が占めるといわれています。 この疾患については様々な原因や理由が挙げられますが、家族の影響があることも以前から指摘されています。

 

■ 家族が顔を合わせる夕食が苦痛

通常、家族団らんといえば食事やテレビを見たりすることですが、楽しい思い出がないという人もいます。母娘関係改善カウンセラーの筆者に寄せられる相談の中には、食事といえば父親が酒に酔い怒りだす、暴言を吐くなどしていつも怯えていた。または父親不在の中、母親の愚痴を聞きながら食卓についていたという話もあります。さらに、兄弟姉妹の中でつまはじきにされ、自室でとるようになった人もいます。

摂食障害というと、ダイエットをきっかけに始まることが多く、痩せるのに執着するあまり、拒食、過食を繰り返すといったイメージがあります。ですが、筆者のところに来られる相談者の中には、痩せたい理由ばかりではなく、家族との食事が苦痛だったことから食べる意欲がわかないという人や、食事というと嫌な思い出ばかりで嫌悪感が募るという人もいます。

自室で取るようになると、惣菜を捨てることもでき、親に隠れて食事を制限することができます。しかし成人になって結婚した後も、その状態が続くことも。一方、娘が摂食障害であることを全く知らない親もいます。摂食障害は心の病と密接な関連があり、メンタルケアを通して改善されたケースも多数もあります。隠し続けるのは本人が一番つらいことであり、ぜひ相談できる人や場所を探して自身の問題と向き合うことをお薦めします。

[執筆:真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年3月10日]

 

【参考】
『朝日新聞デジタル』「摂食障害、治療して向き合えた 過食のち絶食、何度も食品万引き」2015年2月26日