筆者は年に数回、母校の学生や若手社会人とお話する機会があるのですが、自己紹介をする際に、「ライフイベントとともに働き方を変えてきた」と伝えると、このところとてもウケがいいので驚いています。当面はバリバリ仕事したいと思っていても、出産を機に働き方を見直したいと考えている人が多い印象です。

 

■ フリーランスは子育て期女性に優しい! の誤解

日本では、一度正社員を辞めてしまうと、正社員として再就職できる人は4人に1人といわれます。M字カーブの問題はなかなか改善の傾向が見られませんが、ならばもっと多様な働き方を検討してみてもいいのでは? と、パートや派遣だけじゃなくフリーランスにも注目が集まってきたのかな、と推測しています。嬉しい反面、表面的なメリットしか注目されていないようで気になります。

  • 好きなことを仕事にできそう
  • 仕事の場所や時間を調整しやすそう(理想は在宅ワーク)
  • 家事や育児と両立しやすそう……etc

確かに子育てをしながら働く上でフリーランスであるメリットはいくつかあります。けれど、シビアな部分も多々あるのが事実。

まず、好きなことを仕事にするのと、収入を得られかは別問題。十分な商品力がないまま独立しても、立ち行かず廃業を迫られてしまいます。仕事の場所や時間についても、一見柔軟なようで、人の予定に左右されやすくコントロールしにくいデメリットがあります。取引先との関係次第では、相手にいいように振り回されてしまうこともあるのです。良くも悪くも、フリーランスは自分の代わりがいない、ということも納期や健康管理のプレッシャーになりやすいです。人気が高い在宅ワークは、筆者の調べによると「仕事の時間帯が子どもが眠っている深夜が中心になってしまった」という人も多く、非効率な側面もあるようです。

 

■ 最大の難所は保活にあり!?

そして何より、産んで働く上での最大の難所は保活にあり! 育児と仕事の両立がしやすいイメージのフリーランス最大の落し穴ではないかと思っています。保育園の入りやすさは自治体により差があるので一概に言えませんが、待機児童の多い都市部はただでさえ激戦。フリーランスが保育園に入りにくいと言われるのは、点数を稼ぎにくい、会社員が優遇される傾向にある、役所の方に働き方を理解されにくい、などの理由によります。

両立がしたくてフリーランスになったのに子どもを保育園に入れられなければ元も子もありません。フリーランサーの保活には、横のつながりが大切だと思います。例えば筆者が所属しているコミュニティ(※1)では年に数回、意見交換会が行なわれていて最新の情報を仕入れることができます。

 

子育てに合わせて働き方を柔軟に変えられるのは女性ならでは。でもだからこそ、そこにあるメリット・デメリットを知った上で判断していきたいものです。

[執筆:渡辺さちこ, 2015年3月22日]

 

【参考】
Rhythmoon「フリーランスマザーのための保活研究会」