■ 姉妹の活躍ぶりに憧れを強く抱くようになる

姉妹というのはとかく比較の対象になりがちです。親や祖父母、友人などからお姉ちゃんの方がかわいいとか、妹の方が成績優秀だと比べられ、周囲の対応次第では、両者の間にライバル意識が芽生えることもあります。

その一方で次のようなケースもあります。それは、姉妹の片方が美人で頭もよく人か好かれる人気者。非の打ち所がないタイプであるのに対し、もう片方はこれといった取り柄もない。一般的には、片方が嫉妬する可能性が高いと思われるのですが、意外に相手を憧れの存在とみなすこともあります。「お姉ちゃんは完璧なスーパーレディ」「劇団で活躍する妹は、将来有名になる」など、活躍ぶりが嬉しくて仕方ないといった感じなのです。

親から見ると、この状況は好ましく見えるようです。なぜなら、本人が引け目を感じることなく、姉妹の状況を素直に喜んでいるように思えるから。問題は、姉妹が脚光を浴びることで自分も賞賛されている気になってしまうこと。つまり、いつのまにか相手を自分の分身と見なすようになるのです。

こうなると、自分と姉妹の境界線があいまいになっていきます。

 

■ 分身の思い込みを認識させることの重要性

母娘関係改善カウンセリングを行っている筆者のところには、母親の立場から姉妹の関係に不安を感じる、または姉妹の片方が相手の思い込みに気づいて相談に来られるというケースがありますが、本人が来られることはまずありません。状況を放置すると、相手に対する依存度を強めるばかりでなく、自分のアイデンティティを見失ってしまう可能性すらあるのです。

母親としては、姉妹がまだ幼くても、それぞれが自己肯定感を持てるように見守ることが大切です。すでに成人している場合は、分身と思われている方は相手に対して、一定の距離感を取れるようにしましょう。一番良いのは、本人が自分の問題として向き合えるようにすることです。家族など周囲が早い段階で、思い込みを認識できるよう本人に気づかせてあげるようにするのがよいかもしれませんね。

[執筆:真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年4月18日]

 

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