先日、3月30日にマタハラの被害女性が中心となって活動する『マタハラnet』(※)代表の小酒部さやかさんが、厚労省で会見、マタハラの実態を調査した「マタハラ白書」を発表しました。

小酒部さんは自身も、マタニティー・ハラスメントの被害を受けた経験から、同じ被害に苦しむ女性達の声を集める活動を起こし、ついに2015年3月米国務省から、日本人として初めて、女性の地位向上への貢献を讃える賞「世界の勇気ある女性10人」を贈られたとして話題となっています。

では「2015年マタハラ白書」で見えてきた実態とはどんなことなのでしょうか。

 

■ マタハラの加害者2位は人事部!?

調査の結果では、最も多い加害者は「直属男性上司」で30.1%、次いで「人事部」と「男性経営層」がそれぞれ13.4%でした。意外にも社内のハラスメントには目を光らせなければいけない「人事部」からも心無い発言が多いという結果に。

 

■ 女性の敵は女性!?

加害者として続くのが「直属女性上司」12.5%、「女性の同僚」10.3%。女性同士のほうが厳しい現実もあるようです。最近筆者のセミナーでも、妊娠・出産経験のあるバリキャリタイプの女性上司や先輩と比較されることが辛いという声が増えたと感じます。

 

■ 上場企業でも19%、企業規模は全般にわたる

マタハラというと中小企業に多いという印象を筆者も持っていましたが、本調査では、従業員規模「10~100人」が32%、「100~500人」が19%、「1000人以上」が13%。100人未満の企業が若干多いものの、規模によらず全般にわたっており、上場企業というくくりでも19%と高めの結果が出ています。

 

いかがでしたでしょうか。怪我や病気とは違って、“妊娠は自己責任”とみられがちで、他のことに比べて仕事に穴をあけることに風当たりが強くなってしまう傾向があるのかもしれません。そのような時に、負の感情をぶつけ合っても仕事の生産性はあがりませんので、どうしたらチーム全体の仕事がうまく流れるのか、周囲の人が皆で考え乗り切る必要があるのではないかと筆者は考えます。被害者・加害者どちらにもならないよう、正しい知識を増やし冷静に対処したいものです。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2015年4月13日]

 

【参考】
マタハラNet公式ブログ
※写真:(c) Cathy Yeulet / 123RF.COM、本文とは関係ありません