4月から新年度が始まり、新しい役割にワクワクしながら、頑張っていこう! と気持ちをあらたにしているあなた。張り切って仕事に集中できるのは素晴らしいことですが、まわりもみな同じとは限りませんね。自分が頑張っている時、同僚や部下にも同じように頑張って成果を出してほしいと考えるのは自然なこと。ですが、同時に、相手へのイライラや怒りを募らせる原因になるかもしれません。

 

■ 相手に一方的に役割を望んでいませんか?

相手に○○して欲しい、○○すべきだというのは、自分がその相手にその状態や行動を期待しているということですよね。精神科医の水島広子氏は、著書の中でこう述べています(※1)。

「相手との関係の中で「怒り」が起こるとき、そこには必ずこうした「役割期待のずれ」があると言ってよいでしょう」

例えば、あなたが、報告書は箇条書きにシンプルに書くべきだと考えていたとしましょう。ですが、相手は、報告書はプロセスをきちんと事細かに書くべきだと考えていた場合、「役割期待のずれ」が生じていますね。

または、あなたが、この新年度の忙しい時期は残業するのも仕方ないと思っていた場合には、相手がいつも定時で悪びれることもなく退社する姿を見て、その「役割期待のずれ」からイライラしてしまうというわけです。特に、自分が何かを我慢したり、頑張っているような時は、相手にも同じように我慢して頑張ってほしいという気持ちが働いてしまうのです。

 

■ 自分の相手への役割期待を見直そう

イライラや怒りのスイッチが入らないためには、あなたが相手にどんな役割期待をしているのかに気付いていることが重要ですね。さらに、その役割期待が相手にきちんと伝わっているか、また相手が受け入れてくれているかなどを見直す必要がありますね。一方的に期待していると、裏切られるたびに苦しくなります。そして相手が悪いからだという考えに陥ってしまいます。

また、あなた自身も、相手からなんらかの役割を期待されていることもあるでしょう。互いの役割期待について、一度、話し合ってみる機会を作ることもお勧めします。

[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー), 2015年4月19日]

 

【参考】
※1. 水島広子(2011)『対人関係療法の精神科医が教える 怒りがスーッと消える本』 大和出版、pp56-57
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