春は新入社員についてだけではなく、学生の就職活動についてのニュースも多く、“配属先も就職先も希望が叶うといいね~”、なんて親心を感じた人もいるのでは。

とはいえ、望んだとおりの配属になるとは限らず、予想外の異動もあり得ると知っている私たち、アラサー以上の働く女性。損害保険会社に勤める30代事務職、産休・育休を取得しながら働いてきたBさんも、そうした働く女性のひとり。「今のままの仕事が良いのに、異動があったらどうしよう?」とキャリア相談へ。異動があるなら転職も、と考えているようですが……。

 

■ 事務職の転職で収入は上がる?

Bさんは新卒で入社した企業に勤めて10年超、年収は400万円台。しかし、保険契約に関する業務などの専門性は、他業種で汎用性が高いとは言い難いのです。平均収入の相場の参考に、転職サービス『DODA』(※)を見ると、事務職の78%は年収400万円未満だとか! (うち41%は年収300万円未満)もし転職するならば、収入減を想定せねばなりません。

これから子どもの教育費がかかるし、転職がスムーズに出来るかわからないし、転職先の雰囲気や業務内容に馴染めるかどうかも自信もないし……と、Bさんは頭を抱えてしまいました。しかし、異動があるかどうかも今はまだ、わからないのです。そういうとき、キャリア理論の「プランド・ハプンスタンス」が役に立ちます。

 

■ 予想外の出来事をチャンスに変える5つのスキル

理論家クルンボルツによれば、偶然の、あるいは予想外の出来事は、キャリア(筆者注:人生ととらえても良いでしょう)には望ましいこと。しかし、予想外の出来事をチャンスに変えるためには、次の5つのスキルが必要だとか。

  • 1. 好奇心を持つ
  • 2. 失敗にめげずに努力する
  • 3. 柔軟性を持ち、状況を変える
  • 4. 楽観性 たとえば、新しい機会は必ずやってくると信じる
  • 5. リスクを恐れず行動を起こす

これらのスキルで「プランド・ハプンスタンス」を作りだすと人生の質も高まる、とクルンボルツは述べています。

 

働いていると、「やりたくない仕事」を任されるときもあります。仕事もプライベートも緻密に計画したつもりでも、予想通りに進まないこともあります。悩んでも解決策が見いだせないときには、いったん成り行きに任せてみて。出来事が起きたときに、「プランド・ハプンスタンス」に変えれば、それでOKなのです。

[執筆:五十嵐 ゆき(キャリアコンサルタント), 2015年4月22日]

 

【参考】
『転職サービスDODA』「平均年収/生涯賃金データ2014 業種別」
※写真:(c) Cathy Yeulet / 123RF.COM、本文とは関係ありません