12月1日より「ストレスチェック制度」が企業に義務付けられることになり、4月15日に厚生労働省から具体的な運用方法等の指針が出されました。この制度の背景としては予防の観点から、うつ病などのメンタル不調になる前に兆候を知り、早期対策をするということが挙げられます。今回は制度開始に先立ち、職場でのうつ病に関する調査結果をご紹介します。

 

■ 職場でのうつ病経験者の割合は?

筆者は、世間では「うつ病になる人は特別な人」という感覚がまだまだ根強いと感じているひとりですが、実際統計上のデータではどうなっているのでしょうか。

ルンドベック社が日本を含む世界16か国の約16,000人を対象に意識調査(※1)を行ったところ、日本でうつ病を経験した従業員は10%。イギリス27%、アメリカ23%に比べると低いように感じられますが、うつ病と医師に診断されてはいないものの、そうなっているケースも特に日本の場合は少なくないと思われることから、実際はもう少し数値があがることが予想されます。この結果からも、決してうつ病になる従業員が珍しくないことがわかります。

 

■ うつ病と診断されると、長期化する傾向に?

先述の調査によると、うつ病で休職した従業員の平均休職期間は79日。これは世界的に見ても長くなっています。国によって制度が違うので一概には言えませんし、日本の傷病手当金制度などが影響している可能性もあるでしょう。さらに、筆者のカウンセリング経験からの実感値としては、うつ病で医療機関にかかるころには重症化しているケースが多くなっていることも理由の一つのように思います。

 

■ストレスチェックを有効活用し、早期対処のきっかけに!

ストレスチェックの義務化に伴い、職場の環境改善への期待が高まります。一人一人のセルフケアはもちろん、職場全体のストレス度合いを認識し、症状が重症化する前の対策をとることが今後求められるように思います。対策の仕方がわからないという方へのサポートも行っていますので、今から準備を進めていきましょう。

[ 執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年5月2日 ]

 

【参考】
※1. ルンドベック・ジャパン株式会社 プレスリリース「職場でのうつ病に関する国際意識調査」
※写真:(c) Syda Productions  / 123RF.COM、本文とは関係ありません