いわゆる「カジノ法案」が4月28日、超党派の議員連盟によって国会に提出されました。過去にも同様の法案が提出されたものの、重なる審議の遅れ等で成立に至らず、今回再提出された形です。カジノは経済活性化につながるという声もある一方で、依存症問題の対策が未整備だとして、反対意見も根強くあり、可決・成立するか審議の行方を見守る必要がありそうです。

さて、今回はカジノの依存症について、心理学的に解説しましょう。

 

■なぜカジノにはまるのか?~ねずみの実験から

カジノをはじめとするギャンブルにはまる人、あなたの身の回りにいませんか? この理由を心理学的に説明してみましょう。

心理学の分野に「学習心理学」があります。「パブロフの犬」の実験をご存知の方もいらっしゃると思いますが、犬に餌をあげると同時にベルを鳴らす実験を繰り返すと、犬はベルの音を聞くだけで唾液を分泌するようになる(ベルが鳴ると餌がもらえることを学習する)というものです。

さらに、今度は空腹のねずみを実験に用い、レバーを押すと餌が出てくる装置を準備し、ねずみの動きを観察しました。レバーに触れると餌がもらえるということをしばらく繰り返すと、ねずみはレバーを押すと餌がもらえることを学習しました。次に、グループを2つに分け、グループAはレバーを押すと必ず餌がもらえ、グループBは時々しかもらえないようにしました。

実験はさらに続き、今度は両グループともレバーを押しても餌が出ないようにしました。さて、ネズミの反応はどうなったと思いますか?

 

■ 学習するからこそ、はまってしまう?

答えは、「グループAはレバーを押さなくなったが、グループBはレバーを押し続けた」でした。つまり、グループBは「レバーを押しても餌がもらえないこともあるが、餌がもらえることもあった」ことを学習しているので、次は出るのでは? と期待してレバーを押し続けるのです。

これ、実はカジノにはまる人の心理構造と同じなのです。毎回、当たるわけではないことは、カジノをやる人は当然分かっているでしょう。負けることもあっても、勝つこともあるとわかってしまっているからこそ、はまっているのです。

 

いかがでしたか? 学習していないからカジノ依存になっているように思われますが、学習してるからこそともいえるのですね。ただ、どうしてもやめられなくて困っている、という場合は、早めに医師やカウンセラーに相談を。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年5月14日 ]