うつ病は、今や日本では15人に1人がかかる病気(※1)であるとも言われるほど身近な病気であり、特別な人だけがかかるものではありません。あなた自身のストレスに対処することはもちろん大切ですが、あなたの家族もいつ「うつ病」と診断されるかもしれないのです。

2015年4月27日のNHK番組『あさイチ」では、男性で気分障害(うつ病・そううつ病など)の患者が最も多いのは40代、ついで50代であり、そんな夫のうつと向き合う妻の悩みの深刻さを伝えていました。

 

■まわりが気づいてあげることが大切

確かに、40代の働き盛りの男性は、職場では部下のマネジメントを任されるだけでなく結果を出さなけらならない職務に追われ、プライベートでも子どもの反抗期に対応したり住宅ローンなどを抱えるなど様々な悩みを持っています。もちろん働く40代の女性も同じですが、筆者が普段、カウンセリングを行っていて感じるのは、男性の方が「悩みを話すことは弱いこと」と捉え、一人で抱え込んでいる方が多いということです。

であれば、まわりにいる家族が「うつ病のサイン」に早く気づいて、対応することがとても重要なのですね。では、その「サイン」とは具体的にどんなものなのでしょうか?

 

■心と身体、行動のサインを見逃さないで!

なんとなく気分が落ち込んでいるようだ、表情が暗い、イライラすることが増えたなどの心のサイン。実は「うつ病のサイン」は、このような心に表れるものだけではありません。食欲がなくなった、朝早く起きてしまう、頭痛や胃痛が続くなどの身体のサインもあります。そして、朝起きられず遅刻が多くなった、新聞やテレビを見なくなったなどの行動のサインもあるのです。

私たちカウンセラーは、このような症状が2週間続いたら心療内科や精神科などの専門医の受診をお勧めしています。うつ病の治療も早期発見、早期治療が最も大切なのです。

なんとなくいつもと違うな、という小さな変化に気付いたら、まず声をかけてあげてください。「最近、いつもとなんか違うね。調子悪いのかな。」「心配だよ、何かできることある?」「元気ないから病院に行ってみようか」などと優しく気遣ってあげてほしいのです。

[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー), 2015年5月14日 ]

 

【参考】
※1.  厚生労働省『こころの耳』「3 周りの方の注意も大切」女性リアル 夫の「うつ」
NHK『あさイチ』「女性リアル 夫の“うつ”」2015年4月27日