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年上の部下とのコミュニケーション、ストレス減の鍵は?
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年上の部下とのコミュニケーション、ストレス減の鍵は?

女性の管理職登用が積極的に求められている今、女性のあなたが管理職に抜擢され、年上の男性社員が部下になってしまったというケースも往々にしてありますね。そのような状況で萎縮してしまい、なかなかご自分の能力を存分に発揮できないというお悩みを受けることもあります。

 

■ 瞬間的に自動的に湧き上がる自動思考とは

管理職であるあなたが、部下に企画書をまとめてもらうよう依頼したとしましょう。その時、彼がパソコンに向かったまま、あなたの顔も見ずに、「はい」と返事だけを返したとします。あまり気持ちの良い返事ではありませんね。そんな時、あなたにどんな考えが浮かんでくるでしょうか。

  • 何か嫌われるようなことをしたかしら、という不安
  • この人はいつもこうだ。私をバカにしているに違いない、という怒り
  • 私は部下に信用されていないのよね、という落ち込み

このように、ある出来事に対して、あなたの頭の中に瞬間的に自動的に思い浮かぶ考えのことを「自動思考」といいます。そしてその自動思考に対して、不安や怒り、落ち込みなどの感情が湧いてくるのです。

この自動思考は瞬間的なものですので、変えることは難しいのが事実。そのため、いつも同じような自動思考を持ってしまうことになります。結果として、いつも不安を感じてしまう、いつも怒りを覚える、いつも落ち込んでしまうなど、常に同じような感情を感じやすくなります。

 

■ 自分の考え方のクセを修正してストレス軽減

この自動思考は人それぞれ違います。良い悪いはないのですが、いつも不安だったり、怒りが湧いてきたり、落ち込んでしまったりしていては、あなたの心への負担も大きくなります。

自動思考が浮かんだら、「本当にそうなのだろうか?」「証拠はあるだろうか」「他の考え方はないだろうか」などと、一歩引いて考えてみることをお勧めします。そうすればあなた自身も、いつも同じ自動思考に翻弄され、感情をコントロールするのが難しいという状況から少し離れ、出来事を冷静に見つめられると思います。

自分の持っている自動思考に気づき、あえて別の考え方に置き換えてみることがストレス軽減にもなるのです。

[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー) ]

 

※写真:(c) Luca Bertolli / 123RF.COM、本文とは関係ありません

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