少子高齢化が進む中、次世代を生み育てることに様々なサポートが充実しつつあります。企業でもワーキングマザーの活躍推進に対策を進み、年々育休からの復帰者が増えているのが現状。そんな中、今度は“子どものいない女性たち”が肩身の狭い思いをしてしまうケースが増えているというのです。今回は最近にわかに話題となっている「子なしハラスメント」について考えてみたいと思います!

 

■ 「子なしハラスメント」とは?

2015年4月20日号の『AERA』によれば、子育てする人を礼賛する「子育て至上主義」が日本中に充満しているとし、その中で生きずらさを感じることを「子なしハラスメント」と呼んでいます。

今年2月に同紙にて「『子どもいらない』は人に非ずなのか」という記事で、子どもが欲しいと思えない人の苦悩についてを掲載したところ、編集部に共感の声が多く寄せられたとのこと。4月20日号では、さらに各方面からこの問題について取材され「子なしハラスメント」の実態を紹介しています。

 

■ 職場での軋轢

ワーキングマザーが職場で増える中、時短勤務のフォローをどうしていくのか、筆者の関わる企業の管理職研修等でも必ず問題になります。

夕方、ワーキングマザーが帰った後のフォローはどうしても子どものいないメンバーに振られがち。そんな不公平感に配慮するため、フォローしたメンバーをきちんと評価したり、業務の偏りが出ないよう配慮したり、管理職の皆さんも苦戦しているのが現状です。

子どもがいないからといって、プライベートが無いわけではない、子育て社員をフォローしても手当がつくわけではない…と思う気持ちもわかります。ですが、いつか自分が出産や病気・介護などで職場に協力を求めることがくるかもしれないと「お互い様」の精神で乗り切って欲しいところです。

 

■ 男性も感じる、子なしハラスメント

『AERA』によると、昨今のイクメンブームで女性だけでなく男性も「子なしハラスメント」の影響を受けているとのこと。
男性でも友人同士で集まると子どもの話題で盛り上がったり、SNSでは子どもの写真だらけとなり、子どものいない人にとっては周囲の腫れものにさわるような対応に、疎外感を感じるようです。

確かにSNSでは子どもの話題は本当に多いと筆者も感じますし、このことを理由にSNSを止めた知人もいました。スマホの普及で「1億総SNS時代」となった今、それとどう付き合うかも、余計なハラスメントを感じない一つの対処法かもしれません。

 

日本人は、チームワークやお互い察し合う価値観が強いだけに「自分は自分、他人は他人」と割り切って、多様性を認め合うことが苦手な側面があります。心無い発言で傷つけあうことなく過ごしたいものですね。

[ 執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2015年6月9日]

 

【参考】
『AERA (アエラ) 』2015年4/20号, 朝日新聞出版
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