■ 中高年のひきこもりが増加

少し前になりますが2012年、NHKのある番組で「中高年のひきこもり」を取り上げていました。ひきこもりというと若い世代のイメージがあり、番組の調査では70万人ともいわれているようです(※1)。しかしこれは39歳以下が対象調査であり、中高年を加えるともっと多いのではという指摘があります。

母娘関係改善カウンセラーの筆者のところには、母親への悩みで来られる方が多いのですが、中には自分よりも母親にカウンセリングを受けさせたいという相談もあります。

 

■ カウンセリングに偏見をもっている中高年の母親

東京近郊に両親、弟と暮らすA子さん(27歳)は、家に閉じこもりがちな母親のことが心配と語りました。「父は仕事人間で週末も外出し、夫婦仲も悪いので話をしません。実の姉とも連絡を取ることはないし、友人もいません。このままでは本当にひきもりになってしまうのではないかと心配です」。A子さんは以前そんな母親に、「カウンセリングを受けてみたら?」と言ってみたのですが、母は「私は、うつなんかじゃない。病人扱いしないで!」と怒ったそうです。

カウンセリングは社会に認知されてはいますが、心の病で行く所だと思っている人もいます。筆者の所感ですが、年齢が高い方ほど、カウンセリングに抵抗を感じる人が多いように思われます。

カウンセリングを受けてもらいたいが本人が嫌がるような場合、たとえば娘さんが「自分が行くので一緒についてきて」と誘うことも可能です。カウンセリングの雰囲気に慣れると、「かなり気が楽になった」と感じられることも。また、カウンセリングをメニューに取り入れているアロマセラピー・サロンなどもあります。アロマの香りと施術で心身が解放され、悩みを打ち明ける人も多く、このようなケースに対応できるよう心理学を学びカウンセラーの資格をもつセラピストもいます。

 

自分の抱えている苦しみを全くの他人である第三者に話すことで、心が軽くなるのを実感すると、中高年世代でもカウンセリングに対する偏見が変わる可能性があるかもしれません。母親にそのきっかけ作りをしてあげられるといいですね。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年7月7日]

 

【参考】
※1. NHKニュース『おはよう日本』「どう救う 中高年の”ひきこもり”」2012年7月11日
※写真:melpomen / 123RF.COM、本文とは関係ありません