政府が掲げる「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度になるよう期待する」という目標。女性の管理職登用が、ますます求められています。女性が期待されるのは嬉しいことですが、一方でロールモデルとなるような女性管理職が近くにいないというお悩みも良く聞きます。

 

視点を変えて、モデルを探してみよう

3年後の自分、5年後の自分の理想になるような「女性管理職」や「女性役員」などのハイキャリアの女性が近くにいないというのは、確かに、先の道筋が光に照らされておらず、手探りで進まなければならないゆえの不安を感じることでしょう。

ですが、ちょっと視点を変えてみてはいかがでしょうか。もし、近くにふさわしい女性がいないのであれば、男性であなたのモデルになるような人はいないでしょうか。必ずしも女性である必要はないのです。例えば、以前の男性上司の「社内を巻き込む力」が理想的だとしましょう。

貴女が彼と同じように、その「巻き込み力」を身に付けたいと考えたとします。それを、カナダ人心理学者であるアルバート・バンデューラが提唱した「モデリング学習」の考え方を取り入れて考えてみました。

 

モデリングで新しい行動を身に付ける

まず最初にすることは「観察」です。モデルがどんな時、どんな言葉で、どんな行動をしてその能力を発揮しているのかと観察するのですね。次に、それを「記憶」します。そして、貴女も同じように「行動」して試してみる。最初から上手にできるとは限りませんが、試行錯誤していく中でしだいに上手になっていくことでしょう。最後は、どうしてそれをやるのか、という理由を自分の中で明確にしておくことです。「巻き込み力」をつけることで、社内で自分の影響力を高めるなどですね。実際にやってみて効果があったのか、という「自己評価」も大切になります。

 

そんなふうに考えると、モデルは必ずしも1人である必要さえなさそうです。Aさんの「コミュニケーション力」、Bさんの「交渉術」、Cさんの「情報収集力」という具合に、その人が持っているピカっと光る能力をそれぞれ目標にしてみてもいいかもしれませんね。

[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー), 2015年7月17日]

 

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