商品を購入するまでに、その情報や実物に何度遭遇しているかをご存知でしょうか? なんと、3回目にしてその商品を認知し、7回ほど接触した頃にようやく購入につながるそうです。これはビジネス上での認識ですが、人の印象に残るためには複数回、繰り返しが必要であることを教えてくれる例です。

 

■ 印象を深めるには?

また、同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に好い印象を抱くという実測に基づくザイオンス効果(単純接触効果)も参考になります(※)。テレビ、CM、雑誌、Web広告、友人知人の口コミ、SNSでの記事……など、一定時期に身の回りで色々な角度から何度もアピールされる理由が解ります。購入行動は偶然ではなく、直前にその商品が自分にとって自然であり、必然という心理に変化しているためです。

 

■ ザイオンス効果の応用

良い印象が結果をもたらすという“ザイオンス効果”は、コミュニケーションや恋愛においても活用できます。日頃から接触する機会が多いと、親しみの感情を持たれやすくなります。よく顔を合わせる人を意識し、いつの間にか好きになったという経験のある人も多いと思います。

相手に好意を抱いてほしい時はザイオンス効果をベースに、次のような行動を意識してみてください。

【コミュニケーションにおいてのザイオンス効果】
• 相手の視野の内側にいるように
• いつも決まった時刻に挨拶を交わす
• 簡単な質問をしたり、相手を手伝う
• 同じコミニュニティ(グループ)のメンバーになる

ポイントは、さり気ない行動を繰り返し重ねるうちに、自分が相手の日常になくてはならない存在になることです。

 

■ 自分のために、できること

「自分」という商品の存在と魅力を目指す相手にいかに良いイメージで正しく知ってもらうためには、マーケティング・プランを練る必要もあります。テーマは自分が自身のセールス担当としてどう動くかです。

「毎日決まった時間に挨拶や出逢うことなんて、無理」という場合は、それに代わる交流方法を考えてみると、相手とのコミュニケーションに不足していた点に気付き、それを補うための対処ができるはずです。

自分がされて嫌なことは人にもしないことを大前提に、根気良く丁寧に継続することで自分の良い印象を重ねる、押し付けないセールスを目指しましょう。コミュニケーションも恋愛も、しなやかに、さりげなく!

[執筆:桜井まどか(美エイジング(R)心理カウンセラー) , 2015年8月28日]
【参考】
※ ザイオンス効果とは、1968年アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスによる。単純接触効果は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという検証による論文。他に、ザイオンスの単純接触効果、ザイオンスの法則とも呼ばれる。