8月にはお盆がありました。最近は少子化などを背景に、“墓じまい”への関心が高まりを見せています。墓じまいとは、「墓守の後継ぎがいない」などの理由で、管理ができなくなったお墓を処分することをいいます。

厚生労働省「衛生行政報告例」(※ 1)によれば、2013年にお墓を移し替える改葬を行った数は全国で約8.8万件、前年比1割の増加です。また墓じまいに関するアンケート調査(※2)でも、回答者846人のうちすでに墓じまいを済ませた人は約5%の43人、検討中の人は90人に上りました。

 

■ 社会・経済的責任を負わせようとする母親

墓じまいが注目されるようになった理由は、少子化や結婚する人の減少により、お墓を維持することが困難になっている実態があります。

たとえば、女の子だけの家庭でその家を継ぐ人がいない場合、当然、お墓を守るのは誰かという問題が浮上します。母娘関係改善カウンセラーの筆者のところにも、こうした相談で来られるケースが増えてきました。

実家が東北という一人娘のA子さんは都内で一人暮らしを続けています。父親は数年前に他界し、高齢の母親はお墓をどうしようか度々言ってくるようになりました。母親は、関東近郊の樹木葬を希望していますが、父の墓じまいについては親戚の反対が予想されます。現在、父の墓は本家の墓の隣にありますが、母親は、A子さんが樹木葬を希望していると親戚に説明しているようです。さらに、費用がかさむお墓の改葬についても一部負担してもらいたいようです。

「墓じまいの言い訳のため私を勝手に悪者にして、その上費用まであてにされるなんて。母にもしものことがあれば、私が親戚と付き合っていかなければならないのに」あまりにも身勝手な母親に、A子さんの怒りは募ります。

 

このようなケースの場合、費用については情報収集を進めながら母親とよく相談すべきです。また、親戚に対してはもし信頼できるおじさんやおばさんがいれば、母親を交え話し合いをもった方がいいでしょう。親戚の全員が反対するとは限りません。よき理解者を身内の中に作っておいた方がよいでしょう。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年9月18日]

 

【参考】
※1.厚生労働省「平成25年度 衛生行政報告例 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数,都道府県-指定都市-中核市(再掲)別」2014年10月30日
※2.東洋経済ON LINE「実家の片づけ最終章!「墓じまい」の実態」2014年12月17日