「女子力を磨くより、自分に投資をして稼ぐ力をつけなさい」――。これは、ある記事に掲載されて話題となった社会学者、上野千鶴子氏の発言(※1)です。“稼ぐ力”と聞いてドキッとされた方も多いかもしれません。本コラムでは、稼ぐ力をつけ、維持するための3つのポイントをキャリアカウンセラーの視点でまとめます。

 

■1. 仕事人生は40年! 組織に依存しない心構えを持とう

継続雇用制度を利用すれば65歳まで働ける時代になりました。そうすると私たちの仕事人生は40年もに及びます。通説では企業の寿命は30年と言われており、個人の仕事人生の方が長命になります。今や倒産だけでなく、M&A(合併、買収)によっても企業の存続が脅かされる時代。組織には寿命があると心得え、別のステージでも活躍できるよう、転職や独立、起業も視野に入れたキャリアを模索しましょう。

 

■2. 65歳まで現役でいるには、健康管理が必須

20代から40代の女性に老後の年金(老齢厚生年金や老後基礎年金)が支給されるのは65歳になってから。稼ぐ力を維持するという点では、それまで元気で働き続けたいもの。健康は後回しにしてしまいがちな人も、日ごろから睡眠や食事に気を付けたり、運動をして筋力をつけるなどして、健康管理を習慣づけましょう。また、年に一回の健康診断の他に、気になる症状があれば、できるだけ早く病院に行っておきたいですね。

 

■3. ジェネラリストから複数の専門性をもつスペシャリストへ

ベストセラーとなった『ワークシフト』(※2)では、未来の仕事の世界で成功するためには、時代の先を読みながら専門性を増やしていくことが必須条件だと記されています。仕事人生が40年だとすると、一つの専門性だけで稼ぎ力を維持できるかというと疑問ですよね。

以上3つのポイントの中で、難易度が最も高いのが3番目の「複数の専門性をもつスペシャリストになること」です。一般的な日本企業では、広く浅くを得意とするジェネラリストを輩出してきました。そのため自分の専門性が分からないという人は30代、40代の人でも意外と多いのではないでしょうか。焦りすぎるのも良くありませんが、この先の長いキャリアを考える上で、自分の強みや専門性を意識しておきたいですね。

 

[執筆:椎葉 怜子(働き方コンサルタント/キャリアカウンセラー),2015年10月13日]

 

【参考】
※1. 『Woman Type』「女子力を磨くより、稼ぐ力を身に付けなさい!~上野千鶴子さんが描く、働く女の未来予想図」
※2. リンダ・グラットン(2012)『ワーク・シフト』プレジデント社
※ 写真:Sergey Nivens / 123RF.COM、本文とは関係ありません