最近コーチングをしていて耳にするケースにこのようなものがあります。「ベテランの先輩が、すごく厳しくてうるさいんですよ……」。これは大抵、20代・30代の人からの相談なのですが、あなたは自分を振り返ってみてどちらのタイプ、立場だと思いますか? 今回はベテラン側の気持ちを分析し、もっと職場で人間関係が楽になるコツをお伝えしていきます。

 

■ 厳しいベテランの考え方とは?

職場で「厳しい」と言われるタイプの人には、次のような考え方を持つ人が多くいます。

・「○○すべきだ、○○しなくてはならない」とよく思う
・「これが正しい」という理想があり、完璧主義
・自分にも厳しいが、人の失敗や評価にも厳しい
・人の意見に左右されない、自分の考えがある
・意見や主張をはっきり言う

いかがですか? こんな傾向はありますか? 仕事では大切な考え方もありますよね。

しかし、社会には様々な考え方、価値観の人がいます。もしあなたがこういうタイプで、後輩や部下が、

・意見は遠慮してしまってはっきり言えない
・長所を認めて自分を励ましてほしい
・なぜそれが正しいのか、根拠を聞かないと納得できない

というようなタイプだったら、あなたとは違う考え方にフォーカスしているのだ、とまず理解しておくことが大切です。あなたには当たり前の正しいやり方で仕事や指導をしていても、相手がそうは思えないのはそのためなのです。

 

■ 自分から離れてみるとラクになる

では、どうしたらもっとストレスも溜まらず、楽になるでしょうか? このタイプの人は、1つの考え方(思い込み)についこだわってしまう傾向があります。「これが正しい」「ここまではやらないといけない」「あんな考え方はありえない!」など。

そんな時は、立ち上がって、自分のいた場所から何歩か歩き違う場所に行ってみましょう。実際に足を使って場所を変えたほうが、自分を客観視することができます。そして、元の場所で悩んでいる「あなた自身」を客観的に見るようにイメージし、質問してみてください。

・悩んでいるあなた(○○さん)はどんなふうに見えますか?
・○○さんの考え方は、本当に唯一の方法や考え方でしょうか? 他にはないでしょうか?

座り込んでいたときよりも、「そうだね、違う方法や価値観もあるかも」と多面的に考えられるようになったのではないでしょうか。人によって重要だと思う考え方は違うのです。もっと違いを認めることで自分も楽になっていくはずです。

[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント), 2015年10月16日]

 

※写真:Rina / PIXTA(ピクスタ) 、本文とは関係ありません