過去、ライターとして住宅関連の仕事をしてきた筆者は、マンションや戸建てなど、千件近いお宅にお邪魔しました。そこで感じたのは、住まいの間取りや家具の配置が、家族関係、夫婦関係にも影響しているということです。

 

■ 「夫婦と住まい」の関係も距離感が大切

「夫婦関係は距離感が大切」とは、よく言われることですが、心や時間の距離のみならず、住まいの実際の距離によっても大きく左右されます。たとえば、部屋の配置や家具のレイアウトによって、夫婦間の会話やスキンシップの量も変わってくるのです。

家づくりを楽しむ情報サイト『すまい・すまいる」(※)に、「共働きファミリー」にとっての居心地のいい住まいの間取りや家具の配置などが、具体的に提案されていました。

 

■  共働き夫婦に適した間取りとは?

たとえば、キッチンは、閉鎖された独立型よりもオープンな対面キッチンが理想的。一緒に料理を作りやすく料理→配膳→片付けまでの動線が効率的なので、パートナーの一方だけに負担をかけない間取りといえます。

また、洗濯→干す→アイロン→たたむ、まで一か所でできる「家事室」を設置した例もあり、効率のいい動線の工夫で家事時間が短縮できます。これならご主人も積極的に家事参加してくれそうですよね。

もし、面積に余裕があるなら「クローゼットを別々にする」のも一案です。同サイトのアンケートに協力した共働き夫婦の妻からは、「我が家では、夫婦それぞれのクローゼットを用意し、衣類と小物は各自で管理しています」という声が紹介されていました。

 

■  一人掛けチェアをソファに変えて、カフェのように

「新築やリフォームは考えていない」という場合は、家具の配置を工夫するだけでも違います。同サイトでは、「L字型のソファで食卓を囲み、カフェのようにすると、夫婦のコミュニケーションがとりやすい」と提案。

「斜め向かいの座り方は話しやすさを。横並びは親しい気持ちで協力しやすいイメージを抱きやすいことがわかっています。つまり、L字に座るとその場の親近感が増すのです。座面の長いソファは身体を休ませたり寄せ合ったりしやすいので、くつろぎ感もより深まるはずです」と解説。つまり、リビングを兼ねたダイニングということになりますが、確かにソファの方がくつろぎやすく、つい長居したくなりますよね。

結婚生活は日々の家事の積み重ね。もし現在、夫婦のコミュニケーションが足りないかな、と感じていたら、お互いに不満が蓄積しない工夫をぜひ住まいにも取り入れてみてくださいね。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 201511月17日]

 

【参考】
※『積水ハウス』 「すまい・すまいる」家家づくりを楽しむ情報サイト「家族時間」と「じぶん時間」を上手につくるヒケツ!