妊娠をきっかけにして結婚することを意味する「授かり婚」。一昔前はもっぱら「できちゃった結婚」などと呼ばれ、どちらかというとマイナスのイメージが強いものでしたが、今は妊娠と結婚という二つの幸せを一挙に手にするハッピーなイメージとともに、ひとつの結婚の形として肯定的にとらえられるようになっています。

 

■ 授かり婚にはメリットもあるけど…

授かり婚は年代が若くなるほど多くなる傾向にあるので、若いうちに妊娠と結婚をするカップルが増えるということは少子化・晩婚化・晩産化が進む日本では望ましい面もあるのかもしれません。交際が長くなってしまったカップルには、妊娠が結婚へのいいきっかけになることもあるでしょう。

両親から望まれて新しい命が生まれ、誕生してからも愛情を受けて健やかに子どもが育つのであれば、確かに授かり婚はハッピーな結婚の形のひとつといえるのだと思います。

授かり婚には上記のようなメリットもあり、筆者も必ずしもそれに対して否定的ではありませんが、それでも、「結婚するまでは妊娠しない方がいいと思う」というのが夫婦関係・離婚カウンセラーとしての筆者の正直な意見です。

 

■ 結婚前に妊娠すると何が危険?

筆者が授かり婚に対して否定的でないにも関わらず、「結婚するまでは妊娠しない方がいいと思う」理由はたったひとつです。

それは、結婚をする前に妊娠をしてしまうと、お相手が結婚すべきでない人だと分かった場合に非常に難しい決断を迫られることになるからです。妊娠をしていなければ、お相手が結婚すべきでない人だと分かればお別れすれば済む話ですが、妊娠をしているとなればそうはいきません。

お腹の子どもはどうするのか、結婚すべきでないと分かった上で結婚するのかなど、一歩間違えばハッピーどころか苦渋の選択を迫られることになってしまう危険をはらんでいるのが、結婚する前に妊娠をするということなのです。

 

妊娠と結婚の順番がどうであろうが、夫婦が仲良く、生まれてきた子どもに愛情を注いで育てていけるのであれば何ら問題はないのかもしれません。

ただ、授かり婚を狙いたいと思っていらっしゃる方には、上記のような危険があるということを頭の片隅にでもいいので置いていただき、交際が浅くお相手のことがまだよく分からないという場合には特に気を付けていただきたいと、夫婦関係・離婚カウンセラーとしての老婆心からご忠告させてくださいね。

[執筆:糸瀬 彩湖(行政書士/夫婦カウンセラー), 2015年11月13日]

 

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