厚生労働省「平成25年人口動態統計(確定数)の概況」(※1)によれば、15歳~39歳の死因1位は「自殺」なのだそうです。日本では、9月10日からの1週間が自殺予防週間と定められ、平成19年6月に「自殺総合対策大綱」が閣議決定されました。日本の自殺の現状と、ひとりでも多くの自殺を防ぐために私たちが未然にとれる対応についてご紹介します。

 

■日本の自殺の現状

平成26年中における自殺者の総数は25,427人と、前年に比べて6.8%減少しています(※)。平成10年に山一證券破綻・バブル崩壊などの経済悪化影響を受け年間30,000人を超え、以来平成23年まで14年連続で30,000人を超えていました。平成24年にようやく30,000人を下回り、以降ゆるやかに減少傾向ではあるものの、依然として交通事故死亡者より数倍多い非常に高い水準となっています。

 

■自殺について正しく理解しよう

先述の「自殺総合対策大綱」には、以下の認識が示されています。

  • 自殺者の多くは、直前にうつ病などの精神疾患を発症している
  • うつ病などの精神疾患への適切な対応で自殺は防げる
  • 自殺を考えている人は、何かしらのサインを発している

 

筆者はメンタルヘルス関連のセミナー等で、「普段と違うサインに気づく」ことが対策の大きな一歩であるということを繰り返しお伝えしています。普段からよく観察していなければ、普段と違うことに気づくことはできません。この機にぜひ、身近な家族や同僚の変化に気を留めてみてください。たとえば、最近眠そうにしている、お酒を飲む量が増えている、食欲が無くなっている、そのようなちょっとした変化がしばらく続くようであれば要注意だと思ってください。特にうつ病になる方の約8割が、何かしらの睡眠障害を持っているとも言われています。

 

■サインに気づいたら、専門家へ繋いで

自殺しようと思うまでには、色々な心の葛藤があります。外から見えない部分で多くのことをひとりで抱えているのかもしれません。もし少しでも違和感を感じたら、ぜひ抱え込まずに筆者たち心理カウンセラーをはじめとする専門家へ相談していただくように勧めてくださいね。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年12月6日]

 

【参考】
※1. 内閣府自殺対策推進室「警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等」平成27年4月13日
平成26年中における自殺の状況 内閣府自殺対策推進室 平成27年3月12日